2004 Fiscal Year Annual Research Report
バイオアクティブステントグラフトと細胞移植を組み合わせた新しい血管内治療法の開発
Project/Area Number |
15390409
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
下野 高嗣 三重大学, 医学部, 助教授 (80206242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 仁 三重大学, 医学部, 助教授 (80173243)
加藤 憲幸 三重大学, 医学部, 助教授 (40214390)
吉田 恭子 (今中 恭子) 三重大学, 医学部, 講師 (00242967)
宮本 啓一 三重大学, 工学部, 助教授 (70252343)
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Keywords | 大動脈瘤 / 血管内治療 / ステントグラフト / 細胞移植 / 線維雅細胞 / 筋芽細胞 / ドラッグデリバリーシステム |
Research Abstract |
1.バイオアクティブステントグラフト(bFGF徐放stent-graft)の研究開発 a)ラット皮下への移植実験:エラスチンに成長因子(b-FGF)を結合させてドラッグデリバリーシステムとし、Stent-GraftにコーティングしたbFGF徐放stent-graft(S/G)をラットの皮下への移植し、肉眼的にも組織学にも周囲組織の血管新生、線維化が劇的に促進していた。またb-FGFをI^<125>にてラベルしたbFGF徐放S/Gを作製しラット皮下に移植しRIにて徐放能を検討したところ徐放能が証明された。 b)ビーグル犬頸動脈への留置実験:bFGF徐放S/Gをビーグル犬の総頚動脈へ留置、対側の総頚動脈へ対照としてエラスチンコーティングしていないS/Gを留置した。bFGF徐放S/Gを留置した総頚動脈壁は、4週後には対照側に比べ、組織学的にS/Gを留置した部位の内膜肥厚が約2倍促進していた。 2.胸部大動脈瘤モデルの作製とstent-graft留置実験 ビーグル犬の頸静脈を採取し静脈パッチを得た。続いて左開胸を行い、下行大動脈に静脈パッチを逢着し大動脈瘤を作製した。2週後開胸開腹し、腹部大動脈より経過テーテル的にS/Gを胸部大動脈瘤部に留置し、直視下にexclusionされた瘤腔内に線維芽細胞、筋衛星細胞を含んだcollagen gelを注入移植した。3週後に摘出し、肉眼所見、組織所見を検討した所生着し、対象群に比べ器質化が進んでいた。 この研究より(1)我々が開発したbFGF徐放S/GはbFGFの徐放が可能で明らかな生物活性を示したこと、(2)S/Gにてexclusionされた瘤腔内に線維芽細胞、筋衛星細胞をcollagen gelを用い自家移植が可能であることを明らかにした。この成果をもとに特許出願(国際特許出願PTC/JP2004/003730)した。
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Research Products
(3 results)