2004 Fiscal Year Annual Research Report
脳腫瘍における血管新生因子VEGF遺伝子発現のPETによる生体画像化法の研究
Project/Area Number |
15390441
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Research Institution | KYOTO PREFECTURAL UNIVERSITY OF MEDICINE |
Principal Investigator |
今堀 良夫 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (80191899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯浦 一喜 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (70134103)
笹島 浩泰 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (80196188)
高橋 義信 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (90347451)
井上 靖夫 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (60363975)
小野 公二 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90122407)
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Keywords | 脳腫瘍 / 血管新生因子 / VEGF遺伝子 / in situ hybridization / ポジトロン標識アンチセンス / 血管新生 / アミノ酸トランスポート / fluoroboronophenylalanine |
Research Abstract |
(1)In situ hybridization法によるBrigati標識プローブおよび^<11>C放射活性の相関:ポジトロン放出核種である^<11>Cで標識したVEGF mRNAアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブを用いて、脳腫瘍摘出標本におけるVEGF mRNA発現の画像化を検討した。結果はBrigati標識プローブとポジトロン標識アンチセンスをもちいたin situ hybridizationのそれぞれの活性に正の相関が見られた。 (2)生体画像化に向けたポジトロン標識VEGF mRNAアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブの設計:In situ hybridizationの結果から効果的なsequenceとして5'-TGG TGA GGT TTG ATC CGC AT-3'が最適なものであることが確認された。ポジトロン標識mRNAアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブを用い、antisense-BioMag、およびsense-BioMagを用いhybridization効率を比較したところsense-BioMag fractionに35%の親和性の増加が見られ、ポジトロン標識アンチセンスプローブで塩基配列に特異的な結合が起こることが証明された。 (3)ポジトロンCTによる血管新生の画像化:脳腫瘍の血管新生に伴いアミノ酸トランスポートは増加するため、それを特異的に画像化できるfluoroboronophenylalanine-PETを施行した。その結果、悪性脳腫瘍症例では高い取り込みを呈し血管増生が存在することが示唆された。一方、このような悪性脳腫瘍症例の組織からVEGF mRNAの発現をBrigati標識プローブによるin situ hybridizationで病理組織学的に調べた結果、症例により異なってはいるものの腫瘍血管の豊富な脳腫瘍での発現率が高かった。 以上から、ポジトロン標識VEGF mRNAアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブのsequence決定と合成法の確立ができ、PETによる遺伝子発現の生体画像化理論が完成できた。
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Research Products
(7 results)