2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15390456
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
内田 淳正 三重大学, 医学部, 教授 (40176681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松峯 昭彦 三重大学, 医学部, 助手 (00335118)
友田 良太 三重大学, 医学部, 助手 (60378289)
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Keywords | 遺伝子治療 / 低侵襲手術 / 肺転移 / 骨軟部肉腫 / 骨転移 / 自殺遺伝子 |
Research Abstract |
化学療法に抵抗性の原発性骨軟部腫瘍、骨肉腫や軟部肉腫の肺転移、癌の骨転移の治療成績はいまだに不良である。これらの腫瘍に対して低侵襲の新しい治療法の開発が望まれている。副作用の少ない遺伝子治療と低侵襲外科手術と組み合わせた複合治療の可能性を追求するため研究を展開し以下の成果を得た。 1)ヒト軟骨肉腫の実験的腫瘍(マウス)において、自殺遺伝子導入軟骨細胞(単純ヘルペスウイルスのチミヂンキナーゼ遺伝子)とガンシクロビル繰り返し投与と腫瘍切除術を併用すると実験動物の生存期間はそれぞれガンシクロビル単独投与群や外科的切除群より延長した。併用療法の有効性が認められた。これは肺転移の抑制効果および局所腫瘍の制御効果によると考えられた。 2)骨転移動物モデル(家兎の下腿にMDA-231乳癌細胞を移植して作成した骨転移モデル)に自殺遺伝子導入線維芽細胞(単純ヘルペスウイルスのチミヂンキナーゼ遺伝子)とガンシクロビルを局所に投与した後、腫瘍を可及的に切除することにより実験動物の生存期間は延長した。転移性骨腫瘍における最小侵襲治療としての遺伝子治療と手術併用療法の有効性が示された。 骨腫瘍は目的遺伝子の局所投与が非常に容易な部位であり、遺伝子治療と低侵襲手術の併用効果が治療成績の向上につながる可能性が示唆された。
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Research Products
(6 results)