2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15390458
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
妻木 範行 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50303938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
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Keywords | コラーゲン / 骨形成因子 / 動物モデル / 関節 / 遺伝子 |
Research Abstract |
XI型コラーゲンα2鎖遺伝子(Col11a2)は極めて軟骨特異的発現をするが,その約2000bp上流に存在するretinoid-X-receptor b遺伝子(Rxrb)は種々の組織に発現する.この事実から,両遺伝子間にenhancer blocking作用をもっinsulatorの存在を仮定し,CTCF蛋白の結合部位を,Electrophoretic mobility shift assayを用いたスクリーニングを行ってCol11a2遺伝子転写開始位置の上流に同定した,次にクロマチン免疫沈降により,実際に細胞の核内においてRxrb-Col11a2 locusにCTCFが結合していることを確認した.またヒストン蛋白のアセチル化をクロマチン免疫沈降を用いて種々の細胞で解析した.CTCF結合領域を境に,ヒストンのアセチル化が急激に変化していた.Rxrb-Col11a2 locusにおける量遺伝子の境界にはCTCFが結合し,ヒストンモディフィケーションを通じてエピジェネティックに転写制御が行われていると考えられた. またBMPシグナルが軟骨遺伝転写制御,軟骨細胞分化を制御するメカニズムを調べた.BMPシグナルがブロックされたSmad6過剰発現transgenic miceの軟骨原基の器官培養を行い,種々のシグナル分子をブロックする薬剤を添加し,軟骨細胞の増殖・分化を解析した.P38MAPKの経路を阻害するとBMPによる軟骨細胞の肥大化が抑えられ,Smad6の作用と協調的に働くことが判明した,BMPによる軟骨増殖の作用を残したまま,細胞肥大化を抑えることで,軟骨変性疾患における,軟骨の回復に応用しうる可能性を考えた,また軟骨細胞特異的にSmad7を過剰発現するトランスジェニックマウスを作製し,TGFbシグナル伝達経路による軟骨細胞分化の制御を解析している.
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Research Products
(4 results)