2005 Fiscal Year Annual Research Report
移植腎長期生着と液性拒絶反応克服へ向けたeNOS遺伝子導入による腎微小循間の改善
Project/Area Number |
15390487
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 公太 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90101857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 和英 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (20262438)
追手 巍 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60018744)
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Keywords | 腎微小循環障害 / 腎虚血再灌流障害 / 血管内皮細胞障害 / GFPラット / ラット骨髄移植 / 実時間型実体顕微鏡 / シクロスポリン / アデノウイルスベクター |
Research Abstract |
腎障害モデルへのGFP陽性ラット由来骨髄細胞移植の実施と解析 平成15、16年度の基礎的検討結果を踏まえて以下の実験を行った。 GFP陽性ラット骨髄細胞の同系GFP陰性ラット腎障害モデルラットへの移植実験と、障害修復機序、血管内皮細胞キメリズムの検討 (1)GFP性ラットから陰性ラットへの骨髄移植モデルの確立。 GFP陰性ラットに非致死レベルの全身放射線照射を行い、GFP陽性ラットから分離精製した骨髄細胞を経静脈的に移植した。 本法により安定して骨髄が生着するラットモデルを確立した。 (2)GFP骨髄移植ラットに対する片腎の虚血再潅流モデルの作成。 (1)で作成したラットに片腎の虚血再潅流障害を起こさせるモデルを確立した。 本実験では虚血を加えないもう片腎をコントロールに用いて解析した。 (3)GFP骨髄移植・虚血再灌流障害ラットモデルにおける血管内皮再生の研究 モデル動物を定時的にsacrificeし、摘出腎切片を蛍光顕微鏡で観察し、GFP陽性細胞が障害部位に入り込んでいることを確認した。さらに血管内皮細胞マーカーとの二重染色により、GFP陽性細胞が血管内皮細胞に分化していることを示唆するデータを得た。 (4)再生血管の微小循環系の解析 上記モデルにおいて、実体顕微鏡による腎微小循環の可視化と血流速度の定量化に成功した。 測定が安定して行える条件が設定でき、虚血に対するシクロスポリンの影響と障害への抵抗性、エンドセリン、NOの関与について再生血管の微小循環を解析中である。 さらにeNOSアデノウイルスベクターによる血管内皮細胞への遺伝子導入実験をin vitroでおこなった。最終年度に上記モデルへの遺伝子導入実験を計画している。
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Research Products
(6 results)