2005 Fiscal Year Annual Research Report
尿路性器癌における新規癌関連遺伝子REICの機能解析と臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
15390491
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
那須 保友 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (20237572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 正博 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90116509)
公文 裕巳 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30144760)
許 南浩 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (70173573)
江原 伸 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (70379741)
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Keywords | REIC / 前立腺癌 / 精巣腫瘍 / 遺伝子治療 / アポトーシス / JNK |
Research Abstract |
前立腺癌を主な対象として以下の研究を実施しREICが前立腺癌における有力な治療標的であること、さらに治療効果としてのアポトーシスの発現にはJNKの活性化が関与していることをあきらかにした(Cancer Res, 2005 65:9617-9622.)。 1)REIC遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクター(以後:Adeno-REIC)を用いた治療実験 PC-3細胞をもちいて皮下に形成された腫瘍に対するアポトーシス誘導効果を認め、RM-9細胞を用いた同所移植モデルにおいても同様のアポトーシス誘導による腫瘍抑制効果と生存延長効果を確認した。特に同所移植モデルにおいてはわれわれが独自に開発したマウス経直腸的前立腺超音波計測システムを採用し腫瘍の発育を経時的に観察することに成功した。 2)作用機序の解明 PC-3細胞をもちいてAd-REICにてREICを強制発現させると腫瘍選択的にアポトーシスが誘導され、機序としてJNK活性化に起因するBaxのミトコンドリア移行とBcl-2のダウンレギュレーションによることが確認された。REICが癌抑制遺伝子として作用することを明らかにした。その腫瘍特性に関しては種々の機構が関与しておりHeat shock proteinを代表とするストレス応答分子が関与していることを突き止めた。 3)REICノックアウトマウスの作成 ノックアウトマウス作成のためのtargeting vectorが完成して、ES細胞への導入を実施した。 精巣腫瘍に対する検討も合わせて実施し、前立腺癌と類似した結果を得た。
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Research Products
(8 results)