2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規タンパク機能解析手法としてのEBNA1遺伝子組込み細胞株の樹立とその応用
Project/Area Number |
15390497
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
河内 明宏 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (90240952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 修 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (00271164)
水谷 陽一 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (10243031)
沖原 宏治 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (80285270)
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10243239)
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Keywords | EBNAプラスミドベクター / エレクトロポーレーション / インターロイキン12 / 免疫遺伝子治療 / ブレオマイシン |
Research Abstract |
In vivoエレクトロポーレーション法による腫瘍内へのIL-12遺伝子組み込みEBVプラスミドベクターを用いたIL-12遺伝子導入とブレオマイシンの併用療法を試みた。ブレオマイシンおよびIL-12単独でも、それぞれ有意な抗腫瘍効果を認めたが、この両者を組み合わせることによって劇的な治療効果が確認された。 IL-12遺伝子導入とブレオマイシンの併用療法を試みた8匹中3匹(37.5%)のマウスは、完全に腫瘍が消失し、再度腫瘍を移植しても、全例で拒絶された。さらに我々は本法により皮下移植腫瘍を治療することにより、経静脈的に腫瘍を移植した腫瘍の肺転移巣の増殖を抑制できるかを検討した。その結果IL-12遺伝子治療単独群とブレオマイシンとの併用群において、有意に肺転移巣を抑制できた。しかし、有意な生存期間の延長を認めたのは併用群のみであった。Natural Killer (NK)細胞と細胞障害性Tリンパ球(CTL)の浸潤が、併用群において強く認められた。その一方で、IL-12遺伝子治療単独群ではNK細胞の細胞障害活性を軽度上昇させているだけであった。 本研究によりEBVプラスミドベクターを用いたin vivoエレトロポーレーション法による腫瘍内へのIL-12遺伝子導入とブレオマイシンの併用療法は直接的な治療を実施不可能な遠隔転移巣に対しても、相乗的な腫瘍に対する免疫増強効果を介した抗腫瘍効果を有する可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)