2004 Fiscal Year Annual Research Report
アンチセンスによる腎移植慢性拒絶反応に対する進行阻止の試み
Project/Area Number |
15390498
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
星長 清隆 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30229174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白木 良一 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (70226330)
日下 守 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (40309141)
佐々木 ひと美 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (00319261)
桑原 勝孝 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40322549)
樋口 徹 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (60308905)
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Keywords | 脳死 / 虚血再灌流障害 / real time RT-PCR / microarray |
Research Abstract |
移植腎の長期予後を左右する慢性拒絶反応の成因を解明するため、antigen independent risk factorとして知られる脳死や虚血再灌流障害に伴う遺伝子変化に着目し、ラットを用いた腎移植モデルにおけるグラフト内の遺伝子変化をAgilent社ラットマイクロアレイキットを用いて約20,500の遺伝子について検討した。脳死によっては210遺伝子が、虚血再灌流障害によっては173遺伝子が発現亢進がみられた(2倍以上)。逆に脳死によっては138遺伝子が、虚血再灌流障害によつては74遺伝子の発現抑制がみられた(1/2倍以下)発現亢進がみられた遺伝子には、以前我々が検討したサイトカイン、ケモカインや接着因子が含まれており、同様の結果を確認した。さらに脳死と虚血再灌流障害に特異的に発現が亢進される遺伝子について検討したところ、脳死においては171遺伝子が特異的に発現亢進が認められ、虚血再灌流障害では118遺伝子が特異的に発現亢進が認められた。この各遺伝子群におけるpathwayを解析するため、Ingenuity Pathway Analysisを用いて検討した。その結果、脳死特異的なpathwayが5つ、虚血再灌流障害に特異的なpathwayが3つ見出された。また、各々のpathwayの中心を占める遺伝子を検討したところ、transcription factorとしては、脳死ではp53,Relaが虚血再灌流障害ではc-fos, JUNが中心を占める遺伝子と考えられた。経時的発現変化についてはp53,Rela,c-fos,JUN各々の遺伝子発現変化をreal time RT-PCRで確認したところ、microarrayと同様の結果を得た。尚本研究の成果は2004年度のウィーンで開催された国際移植学会ならびに日本移植学会で発表し、その成果の一部はTransplantation Proceedingsに掲載された。
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Research Products
(2 results)