2003 Fiscal Year Annual Research Report
眼ヘルペス感染症におけるウイルス増殖・免疫反応に関する分子機構の解明
Project/Area Number |
15390531
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
井上 幸次 鳥取大学, 医学部, 教授 (10213183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下山 玲子 鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (50346342)
三原 悦子 鳥取大学, 医学部, 助手 (10335515)
宮崎 大 鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (30346358)
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Keywords | 角膜ヘルペス / 単純ヘルペスウイルス / ヘルペス性角膜内皮炎 / real-time PCR / 角膜上皮細胞 / サイトカイン / ケモカイン / T細胞 |
Research Abstract |
角膜ヘルペスの病態を検索していく第1歩として、単純ヘルペスウイルス(HSV)の量的な把握がまず重要である。そのためウイルスの力価をin vitroで生物学的に見るプラーク法に加えて新たにreal-time PCR法を確立した。 具体的にはHSVのDNA polymeraseをコードしている領域にプライマーの設定を行い、QIAamp【○!R】 Viral RNA Mini Kitを用いてサンプルからのDNA抽出をおこなった後、PCR試薬としてQuanti Tect【○!R】 Probe PCR Master Mixを用い、Light Cycler Software version3.5にて解析するシステムである。現在はDNA結合色素であるSYBR Green Iを使用しているが、更にfluorescence resonance energy transfer (FRET)を利用したハイブリダイゼーションプローベを用いた方法を検討している。 この方法を用いて角膜ヘルペス患者の上皮擦過物や涙液などのサンプルのHSV定量を行うとともに、臨床的には診断の困難な角膜移植後拒絶反応とヘルペス性角膜内皮炎の鑑別に本法を使用し、前房水からHSV DNAを定量することによってヘルペス性角膜内皮炎と診断することに成功した。 また、角膜ヘルペスにおけるホスト角膜固有の細胞とHSVの関係を詳細に検討するため、SV-40不死化ヒト角膜上皮細胞を入手し、この細胞に種々の条件でHSVを感染させた際に誘導される因子を網羅的に検討するため、微量のRNAからの全ゲノムスキャン解析が可能なLinear Amplification法を採用し、そのラベリングを含めた至適プロセスを完了した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kosaki R, Yamamoto S, Inoue Y, et al.: "The use of competitive PCR for quantification of HSV-1 DNA"Jpn J Ophthalmol. 47. 240-245 (2003)
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[Publications] Umene K, Inoue T, Inoue Y, et al.: "Genotyping of herpes simplex virus type 1 strains isolated from ocular materials of"J Med Virol. 71. 75-81 (2003)
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[Publications] 三浦和美, 井上幸次, 西田幸二他: "著明な角膜菲薄化を示した実質型角膜ヘルペスの2症例"日本眼科紀要. 54. 806-810 (2003)
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[Publications] 井上幸次: "単純ヘルペスウイルス感染(前眼部)"あたらしい眼科. 20. 297-302 (2003)
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[Publications] 井上幸次: "アトピー性皮膚炎と眼感染症"臨床眼科. 57. S40-S45 (2003)
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[Publications] 井上幸次: "角膜ヘルペスが難治になる時"日本眼科紀要. 54. 769-774 (2003)