2004 Fiscal Year Annual Research Report
口腔内における支台歯荷重の三次元解析に基づく部分床義歯設計の検討
Project/Area Number |
15390583
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 啓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30178644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
厨川 常元 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90170092)
稲井 哲司 東北大学, 病院・講師 (60193538)
小山 重人 東北大学, 病院・講師 (10225089)
川田 哲男 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80292225)
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Keywords | インプラント / 荷重 / 生体内測定 / 三次元 / 部分床義歯 |
Research Abstract |
部分床義歯の予後を決定する要素の一つとして,支台歯に加わる荷重があげられる.支台歯への負担過重は支台歯周組織に障害を及ぼし,義歯の予後を悪化させると考えられる.したがって,咀嚼や嚥下など機能時に義歯に加わる力の支台歯への伝播,および負担すべき荷重について知ることは,支台歯の選択を含めた義歯の設計や付与する咬合様式などを検討する上で極めて重要である. そこで本研究では,部分床義歯支台歯に加わる荷重を生体内で三次元的に測定し,設計を変えた際の変化を明らかにすることを目的とした.今年度は,前年度までに開発に成功した歯に加わる荷重を三次元的に測定可能な装置を,実験の趣旨を説明し同意の得られた天然歯列者ならびに部分歯欠損患者各2名に応用した.天然歯列者では上顎左側第二大臼歯に,部分歯欠損患者では支台歯である下顎左側第一小臼歯が一名,下顎右側第一小臼歯が一名である. 天然歯列者の第二大臼歯では,噛みしめの力を強くすると歯に加わる荷重が近心口蓋側方向に変化した.最大随意咬みしめ時の大きさは173±13N,方向は内側約10度,後方約9度であった.グラインディングを行った際の荷重方向は下顎運動と同期して変化し,その幅は前頭面断では約70度,矢状面断では約30度であった. 部分床義歯支台歯では,遠心レストを付与すると,レスト無しに比較し各軸とも出力が増加した.荷重の大きさはレスト無しで最大33.9N,遠心レスト付与時で55.6Nだった.レストを付与することにより,荷重方向は遠心および頬側方向へ変化した. 以上のように設計により支台歯に加わる力は変化することが明らかになった.
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Research Products
(1 results)