2003 Fiscal Year Annual Research Report
顔面骨の仮骨延長部位におけるLRP5遺伝子導入による骨形成能促進効果に関する研究
Project/Area Number |
15390625
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
瀬戸 かん一 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60064367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高垣 裕子 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (60050689)
近藤 壽郎 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70178416)
関谷 秀樹 鶴見大学, 歯学部, 助手 (70267540)
根岸 洋一 帝京大学, 薬学部, 助手 (50286978)
山本 松男 鹿児島大学, 生命科学資源開発研究センター, 助教授 (50332896)
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Keywords | 遺伝子導入 / 仮骨延長法 / 内軟骨性骨化 / 膜性骨化 / 骨芽細胞 / 骨細胞 / 骨折治癒過程 / LRP5 |
Research Abstract |
従来のin vitroでの実験では、骨延長での主役は未分化な間質細胞とそれらが分化した骨芽細胞であることが判明している(Ishigame M.et al.J.B.M.R 2002)。そして、超音波刺激のような、低出力でHSP72を上げることなく、細胞に刺激を与える系では、骨芽細胞がその刺激に対してアナボリックな反応を起こすことが観察された。さらに細胞へのメカニカルストレス付与時のCOX-2 mRNAの上昇が必ず観察されることである。NS398のようなCOX-2のブロッカーを用いた場合、骨細胞の超音波刺激に対するアナボリックな反応が消失したことから(J.B.M.R 2003)、COX-2〜PGE産成の系が、骨芽細胞の骨形成(増殖または分化)効果に大きな影響を与えていることが推測された。骨延長においても、緩徐に仮骨を延長していく過程が、COX-2の上昇をみることからPGE2合成系の影響と、各種成長因子との関係を調べることが重要と考え、平成15年のin vitroの実験計画にはこれをふまえて、予備実験的をおこなった。それによると、高齢COX-2ノックアウトマウスの培養骨芽細胞に対して機械的刺激を与え、アナボリックな反応の消失を観察した。すなわち、各種成長因子の枯渇した高齢マウスはCOX-2~PGE2合成系によっての骨形成にバックアップされるのみで、さらにCOX-2~PGE2合成系は機械的刺激の骨形成効果としてのシグナルを伝達する重要な役割を果たすことが示唆された。 未分化間葉細胞、骨芽細胞培養下での遺伝子導入の準備は、鶴見大学歯学部で整い、帝京大学薬学部におけるTat-PNAの合成と予備的実験の終了を待つところである。Tat-PNA合成は可能であるが、導入した細胞での発現に現在苦慮しており、さらなる改良を行っている。平成16年度には実現が可能であると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kouji Naruse, Y.Mikuni-Takagi et al.: "Distinct anabolic response of osteoblast to low-intensity pulsed ultra sound"J.Bone Miner.Res.. 18(2). 360-369 (2003)
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[Publications] Hideki Sekiya et al.: "Influence to the Initial Implant Stabilization by Exposing to Low-Intensity Pulsed Ultrasound"Pro.W.C.O.I.6. In press. (2004)
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[Publications] Yoshiki Hamada et al.: "Backward Distraction Osteogenesis of condylar segment in patient with mandibular ramus deficiency"Oral surg.Oral Med.Oral Rad.. In press. (2004)