2003 Fiscal Year Annual Research Report
DNAワクチンによるデンタルプラーク形成抑制とそれによる抗う蝕作用の検討
Project/Area Number |
15390639
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤原 卓 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00228975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 倫範 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (00359960)
福本 敏 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (30264253)
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Keywords | グルコシルトランスフェラーゼ / S.mutans / DNAワクチン |
Research Abstract |
DNAワクチンとは,抗原遺伝子を組み込んだ発現ベクターにより生体内で直接抗原タンパクを発現させ,免疫応答を惹起するもので,我々はグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)を標的とするDNAワクチンを構築する試みを行ってきたが,免疫反応を惹起する必要なタンパクレベルでの発現にいたらなかった.そこで今年度は,発現量の増加を図るために以下の点について検討を加えた. 1.DNAワクチンの標的とするエピトープの再検討 GTFのアミノ酸配列をもとに,ソフトウェアをもとに抗原性を解析したところ,シグナル直下の約350AAの大きさの多型性領域に高い抗原性が存在することが示唆された.そこで今回のワクチン実験はこの領域を標的とした. 2.DNAワクチン発現システムの再検討 今回はより強い発現が望めるアデノウィルスを用いることとし,ワクチンの構築を試みた. (1)標的抗原遺伝子を含むクローンの作成 標的部位をコードする遺伝子領域をPCRにより増幅し、プラスミドベクターpSecTag2Bにそれぞれ連結し、標的抗原遺伝子を含むクローンを作成しpSecTag2-gtfB、pSecTag2-gtfC、pSecTag2-gtfDとした。 (2)標的抗原発現カセットを含む組換えコスミドの調製 pSecTag2-gtfB、pSecTag2-gtfC、pSecTag2-gtfDから、「CMVプロモーター+目的遺伝子+BGH poly(A)site」を,それぞれ切り出し、これをコスミドベクターpAFC3にライゲーションし,ファージにパッケージングを行った。このサンプルをE.coli DH10Bに感染させて得られたコロニーからコスミドDNAを抽出し、アデノウイルスゲノムに対して発現カセットが順方向に1個挿入された組換えコスミドDNAを調製した。 次年度にはこれらを用いて感染実験を行う予定である
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