2003 Fiscal Year Annual Research Report
在宅療養者と家族のための移行期における看護介入プログラム開発に関する研究
Project/Area Number |
15390674
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
縄 秀志 長野県看護大学, 看護学部・看護学科, 助教授 (90254482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 貴恵子 長野県看護大学, 教授 (20220147)
岩月 和彦 長野県看護大学, 教授 (20004666)
北山 秋雄 長野県看護大学, 教授 (70214822)
嶋澤 順子 長野県看護大学, 講師 (00331348)
野坂 俊弥 長野県看護大学, 助教授 (90281253)
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Keywords | 在宅移行期 / 在宅療養者 / 家族 / 看護介入モデル / 移行期看護 / 症状 / 日常生活 / ストレス反応 |
Research Abstract |
15年度は、胃切除術患者と主介護者を対象とし、症状・日常生活・医療コストに関する多角的自記式質問紙および面接、唾液中IgA濃度、心拍変動スペクトル解析による自律神経活動および活動量を調査した。次年度の量的調査・測定用具の実用性の検討には、詳細なデータ収集・分析が必要なため3組の患者と主介護者を対象に、退院直後、退院後1ヶ月、2ヶ月および3ヶ月の時点で調査した。 1.患者の症状と日常生活:(1)消化器症状と食事-つかえ感・便秘・下痢が多く、ダンピング症候群は出現していなかった。退院指導での食事回数・時間・良く噛むことは継続実行されていた。食事量・食事内容の変化に伴って症状が出現しており、入院中・外来時に看護職から全く指導を受けていなかった。(2)疲労・倦怠感と休息・活動-疲労感・倦怠感が最も深刻な問題でありながら、入院中・外来時に全く指導を受けていなかった。腹腔鏡下術後の早期退院・仕事復帰の事例では2度も救急受診・入院となっていた。(3)治療の継続-抗がん剤の内服事例では、抗がん剤使用に関する個別的生活指導を全く受けておらず白血球低下で治療が中止となった。以上より、食事の内容、疲労の軽減方法・活動・休息の目安、セルフモニタリングできるような具体的個別的支援が必要性である。 2.主介護者の症状と日常生活:疲労の蓄積が大きな問題であり患者の食事に関する負担感が大きく、相談できる場がないことを訴えていた。患者同様に個別的具体的支援が必要である。また、患者自身の意思を尊重し他の家族員のサポートを得られるよう努力していた。 3.活動量:患者・主介護者は退院後1ヶ月活動量が増加していくが、以降増減を繰り返していた。 4.唾液中IgA・HRV:患者・主介護者のデータからはストレスに適応できていると考えられた。 16年度は量的調査・看護モデルの開発および外来看護の実態調査を行う。また、脳血管疾患患者と家族の研究に着手する。
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