2006 Fiscal Year Annual Research Report
在宅酸素療法実施者の療養支援遠隔看護システムとテレケアナース育成プログラムの開発
Project/Area Number |
15390685
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Research Institution | St.Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
亀井 智子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (80238443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶井 文子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (40349171)
山田 艶子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (00290057)
亀井 延明 明星大学, 理工学部, 助教授 (20233968)
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Keywords | 在宅酸素療法 / 慢性呼吸不全 / テレナーシング / テレナース / テレケア / テレメンタリング / 遠隔医療 / 遠隔モニタリング |
Research Abstract |
在宅酸素療法(HOT)実施者の急性増悪予防と安定療養の維持を目的として、(1)患者宅のネット端末による心身状態の問診システム、(2)モニターセンターのテレナースによるトリアージ・テレメンタリングシステム、(3)教材、(4)サーバによるデータ蓄積で構成される遠隔看護(テレナーシング)システムを開発し、HOT実施者6名を対象とした介入調査を行い評価した。また、テレナース育成プログラムを作成し、2回プログラムを実施し、参加者からの評価を得た。 研究協力に同意の得られたHOT実施者3名を追加した計6名に本テレナーシングシステムの利用調査を行い、2か月以上利用した5名のデータを分析した結果、次のことが明らかになった。1.利用調査期間は延べ953日間で、データ受信した回数は、延べ876回であった。2.増悪兆候が1項目以上トリアージされた回数は、全876回データ中701回(80.0%)であった。トリガー項目はピークフロー低値、痛み、食欲低下、歩行・移動困難、疾量増加、血疾などであった。しかし、調査期間中に再入院した者はなかった。3.本システムの利用による医療経済的評価からは、本システムの利用により再入院を回避できれば、急性増悪による入院コスト(平均在院日数21日間と仮定)と比較して1/4以下になることが示唆された。4.本システム利用前後のSF36による健康関連QOLは、日常役割機能身体(RP)、身体の痛み(BP)、活力(W)の改善がみられたが、統計学的有意差は認められなかった。5.利用者評価からは、日常生活上の細かい問題と不安の解消、早期の問題解決、毎日の利用による自己体調管理意識の向上、「つながっている」・「毎日見守られている」安心感があることが指摘された。6.テレナース育成プログラムの参加者(8月5日開催参加者75名、1月15日開催参加者79名、計146名)によるプログラム満足度の評価から、87.5%の参加者から肯定的回答を得た。
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Research Products
(7 results)