2003 Fiscal Year Annual Research Report
コエ語族の知覚動詞と関連語彙における多義性と意味拡張
Project/Area Number |
15401013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中川 裕 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70227750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 明 京都大学, 総合人間学部, 日本学術振興会特別研究員(PD)
大野 仁美 麗澤大学, 外国語学部, 助教授 (70245273)
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Keywords | 知覚動詞 / コイサン / コエ語族 |
Research Abstract |
本年度は、まず東京外国語大学にて研究代表者と研究分担者の研究会合をひらき(5/31-6/2)、コエ諸語データベースの作製法と利用法について議論した。また2003年度の海外渡航の予定調整をおこなった。 その後、これまでに調査結果から、中川と大野はグイ語の知覚動詞とその関連語彙の意味分析をおこない、その結果を順次、データベースの意味記述に反映させてゆく作業を進めた。それと同時に、コエ語族のひとつであるナマ語の最新の辞書を入手し、知覚動詞にかかわる記述の検討に着手した。この検討作業は、現在進行中である。 コエ語族のグイ語とガナ語に関しては、知覚に関わる語彙クラスのひとつに、reduplicationの形式をとる多数の語彙があり、これらは、形態声調論的に同じ振舞いをすることが分かってきた。このクラスの語彙の分析結果も、現在、データベースに入力しているところである。グイとガナにユニークであるように思われるこの語彙クラスに該当する要素が、他のコエ語ではどのように実現するのかは、来年度以降の現地調査の重要な調査項目となる。 今年度の海外渡航は、高田が主にボツワナにおいてコエ諸語の現地調査を行い、中川は南アフリカでコイサン研究者を訪問し、本研究に直接関連する資料収集と討議を行った。また大野は、オーストラリアに赴き(旅費は本研究費ではない)、知覚動詞の類型論において先端的研究をすすめているメルボルン大学のニック・エバンス教授を訪問し、討議をおこなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 中川 裕: "Sociolinguistic aspects of Gui communities"アジアアフリカ言語文化研究. 第67号. (2004)
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[Publications] 中川 裕: ""詩化"する動物への呼びかけ"田中二郎・佐藤俊・菅原和孝・太田至(編)『遊動民:アフリカの原野に生きる』京都:昭和堂. 150-160 (2004)
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[Publications] 中川 裕: "グイ語正書法の改訂案"東京外国語大学論集. 第67号. 125-130 (2004)
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[Publications] 大野 仁美: "オジサンとオトウサンはどこが違う?"田中二郎・佐藤俊・菅原和孝・太田至(編)『遊動民:アフリカの原野に生きる』京都:昭和堂. 170-187 (2004)
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[Publications] 野中健一, 高田 明: "砂漠の道標:セントラル・カラハリ・ブッシュマンのナヴィゲーション技術(印刷中)"野中健一(編)『野生のナヴィゲーション:民族誌から空間認知の科学へ』東京:古今書院.
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[Publications] 高田 明: "ブッシュマンは自然を覚えて旅をする(執筆中)"水野一晴(編)『アフリカ自然学:アフリカの不思議な自然を探る』東京:古今書院.