2003 Fiscal Year Annual Research Report
ベトナムにおける南北デルタ農村の人口移動に関する社会学的考察
Project/Area Number |
15401040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kanda University of International Studies |
Principal Investigator |
岩井 美佐紀 神田外語大学, 外国語学部・教授, 研究員 (80316819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋尾 稔 慶應義塾大学, 言語文化研究所, 講師 (90255589)
高田 洋子 敬愛大学, 国際学部, 教授 (50154795)
桜井 由躬雄 東京大学, 大学院・人文社会系, 教授 (80115849)
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Keywords | ベトナム・デルタ農村 / 移動・移住 / 出稼ぎ / 開拓 / 自由労働移動 / 計画・集団移住 / 都市化 |
Research Abstract |
平成15年度の科研「ベトナムにおける南北デルタ農村の人口移動に関する社会学的考察」(課題番号15401040)の研究実績については以下の通りである。 初年度の今年は、まずハノイおよびホーチミン市においてベトナム側のカウンターパート(ハノイ国家大学およびホーチミン市社会科学院)と共にテーマに関する文献目録の作成が主要な課題であったが、国家公文書館や地方自治体管轄下の博物館や資料担当部局などで期待以上の文献情報を蒐集することができた。今後は、さらに新たな文献・資料、地方文書を蒐集し、文献日録を更新していく予定である。 まず、研究代表者の岩井、研究協力者の大野(神田外語大学)および大田(東京大学・東洋文化研究所)は、8月および3月の合計3週間をメコンデルタ開拓農村(ロンアン省ヴィンフン県カインフン社)における計画・自由移動調査を行い、主に村の成立の概要と開拓プロセス、各行政・大衆団体などの活動についてインタビューした。次に、研究分担者の桜井は、研究協力者の小川有子(東京大学大学院)とともに、7月末から8月中旬までの3週間、紅河デルタ農村(ナムディン省ヴーバン県タインロイ社コックタイン合作社)における自由労働移動、特に都市への出稼ぎの実態について、村の幹部や家族などから聞き取りを行った。さらに、研究分担者のグェン・ヴァン・チンは紅河デルタ農村(フンイエン省アンティ社チエン村)からハノイへの自由労働移動、特に女性の出稼ぎがもたらす家族・村落へのインパクトについて8月より調査を開始した。最後に、グェン・テイ・ホアは、メコンデルタ農村(チャヴィン省チャヴィン市第9坊)からホーチミン市への女性の出稼ぎ(主に、家内労働)の実態について調査を開始している。
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