2004 Fiscal Year Annual Research Report
文化遺産管理とツーリズムの持続可能な関係構築に関する研究
Project/Area Number |
15402009
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西山 徳明 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (60243979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石森 秀三 国立民族学博物館, 文化資源研究センター, 教授 (60099950)
吉兼 秀夫 阪南大学, 国際コミュニケーョン学部, 教授 (10301839)
橋爪 紳也 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90228403)
山村 高淑 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 講師 (60351376)
江面 嗣人 文化庁建造物課, 主任文化財調査官
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Keywords | 文化遺産 / ツーリズム / マネジメント / アジア・太平洋地域 / 持続可能性 / 世界遺産 |
Research Abstract |
第一に、ツーリズム施策が先進的に展開されているアジア・太平洋諸国の文化遺産マネジメントの実態調査については、シンガポールおよびタイについて調査を実施し、「自国・自治体政府」「開発・管理主体」「ホスト地域(ローカル・コミュニティ)」の3者の分離・融合関係に着目しつつ、国家施策における当該文化遺産の位置づけ、ツーリズムの展開状況および対象とする文化遺産そのものの状況と管理手法を整理した。 第二に、15年度調査によって、文化遺産管理とツーリズムが顕著に関係している事例として抽出できたフィジー諸島共和国ろレブカについては、第二次調査を行い、都市の基礎情報(歴史、地図、地籍図等)の収集と、19世紀末から20世紀初頭にかけての建造物群の残存およびマネジメント状況の調査を行い、早急に遺産管理計画の策定が求められている状況を確認した。 第三に、アジア・太平洋諸国において展開しているユネスコ等の欧米主導による文化遺産管理とツーリズムとの関係構築に関わる理論のうち特に無形遺産に関する推移を検証し、その到達点と問題点を調査した。 第四に、日本のツーリズム関連政策や制度および文化遺産を生かしたまちづくり等の具体事例に見る文化遺産管理とツーリズムの関係構築手法については、太宰府市、萩市、白川村、竹富島について事例調査を継続し、問題・課題を整理し海外に向けて提示できる日本の先進モデル構築のための条件整理をおこなった。
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Research Products
(5 results)