2003 Fiscal Year Annual Research Report
WTO加盟後の中国における株式会社についての調査研究
Project/Area Number |
15402022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 信行 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (70217058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸川 知雄 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (40334263)
田嶋 俊雄 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (10171696)
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Keywords | 国際研究者交流 / 中国 / 国有企業 / 株式会社 / コーポレート・ガバナンス / 改革・開放 / WTO / グローバル化 |
Research Abstract |
本年度は、SARSの影響を受けて、年度当初に実行計画を立てることができず、大幅に予定を変更せざるをえなかった。とくに中国側研究協力者が、活動再開後もスケジュール変更の影響を受けて、年度後半に公務が集中したため、交流面で予定した計画を消化することが非常に困難となった。 しかしそうした環境のもとであったが、夏以降、北京、上海、瀋陽などで現地調査を実施した。準備に十分な時間をとることができなかったので、計画通りというわけにはいかなかったが、各政府機関、企業、研究機関を訪問してヒアリングをおこない、次年度以降に実施する予定の本格調査のための予備的な調査をおこなうことができた。 この調査から得られた知見として、この2〜3年のあいだの国有企業改革は、想像以上にスピードアップしているという印象を受けた。国有企業から株式会社に転換した企業数、そうした株式会社における流通株の比率などが、数年前と比べて格段に増加しており、株式会社の形態が中国でもすでに企業形態の主流を占めるに至っていること、そこでのコーポレート・ガバナンスの問題も新しい局面を迎えていること、これらの動向にはWTOへの加盟にともなうグローバル化が大きな圧力となっていること、などの点が確認できた。 以上の知見をもとに、今後さらに研究すべき問題の要点を整理したうえで、より効果的な調査を実施できるよう、準備をすすめていく予定である。
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Research Products
(2 results)