2005 Fiscal Year Annual Research Report
フィリピン断層系を例とした横ずれ断層系のセグメンテーションに関する研究
Project/Area Number |
15403002
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堤 浩之 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60284428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 高 広島工業大学, 環境学部, 教授 (60089779)
後藤 秀昭 福島大学, 人間発達文化学類, 助教授 (40323183)
奥野 充 福岡大学, 理学部, 講師 (50309887)
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Keywords | フィリピン断層帯 / 断層セグメンテーション / 1990年ルソン島地震 / トレンチ掘削調査 / 空中写真判読 / 活断層図 / 年代測定 / 古地震学 |
Research Abstract |
本研究の最終年度に当たる平成17年度には,それぞれ約2週間の日程で3回渡航し現地調査・室内作業を行った.2005年8月にはフィリピン火山地震研究所においてルソン島北部の空中写真判読を行い,活断層分布図を作成した.また半日の空中写真判読講習会を行い,所員を中心に約15名の参加があった.2005年11〜12月にはSan Manuel断層のトレンチ掘削調査を行ったが,地下水位が高く断層を露出させるのに十分な深度まで掘削することができず,San Manuel断層の古地震活動については未解決のまま残された.2006年2〜3月にはGabaldon断層上の2地点でトレンチ掘削調査を行った.それぞれの調査地点で,層序と断層構造から古地震イベントを認定し,またイベントの時期決定のために放射性炭素年代測定試料を採取した.これらの試料についてはAMS年代測定を随時行い,それに基づいて古地震イベントの時期や活動間隔の検討を進めている.断層が地表直下の地層までを変位させていることから,Gabaldon断層が歴史時代に活動した可能性が高いことが明らかとなった.本研究の3年間の調査で,調査地域の主要な4本の活断層のうち,Gabaldon断層・Digdig断層・San Jose断層については過去約2000年間の活動履歴が明らかとなった.またこれらの断層の最新活動と歴史地震との対応についても明らかとなってきた.これらの研究成果の一部については,2005年9月の日本地質学会第112年学術大会で発表し,また2006年5月に開催される日本地球惑星科学連合2006年大会の特別セッション「フィリピンのテクトニクス」において発表する予定である.また本年度中に研究成果の一部を2編の学術論文として公表したが、今後研究成果をまとめて,国際誌に数編の論文として投稿する予定である.
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Research Products
(2 results)