2004 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルな雷放電活動の中層・超高層大気と電離圏・磁気圏への効果の評価
Project/Area Number |
15403011
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 幸弘 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (50236329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福西 浩 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90099937)
村田 功 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (00291245)
巻田 和男 拓殖大学, 工学部, 教授 (40129945)
田口 真 国立極地研究所, 助教授 (70236404)
藤原 均 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50298741)
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Keywords | スプライト / エルブス / 人工衛星 / 雷放電 / スウェーデン / 光学観測 / ELF観測 / 地球規模 |
Research Abstract |
本研究課題では、地球上の様々な地域で起きるスプライトやエルブスといった落雷に伴う中層・超高層大気発光の観測を、国際協力のもとに展開し、現象の発生メカニズムを解明すると同時に、その電磁気学的・化学的な視点から、地球規模での影響を定量的に評価することを目標とする。本計画の2年目である16年度は、以下の項目について調査・研究を実施した。 1)台湾衛星による観測とデータ解析 5月20日に、スプライト観測器ISUALを搭載した台湾の衛星ROCSAT-2(現FORMOSAT-2)が無事打ち上げられ、観測を順調に行っている。衛星の初期運用の方法とデータ解析の共同検討のために、6月に2名が9月に3名が、それぞれ台湾NSPOを訪問した。これまでに捉えられたスプライト及びエルブスの画像・フォトメータデータをもとに、発光領域の電子温度(電場強度)、発光と雷放電電波の定量的関係を調べており、その初期成果を米国地球物理学連合(AGU)秋季大会で発表した。 2)北欧メンテナンスと光学観測 11月末から12月初めにかけて3名がスウェーデン・キルナにあるESRANGE観測所を訪問し、VLF電場計測アンプの改修、ELFおよびVLFアンテナ用のケーブルの保護対策、高感度CCDカメラのメンテナンスを実施した。CCDカメラによる放電発光観測は、昨年度同様、冬季間(1-2月)、気象情報やキルナの無人Webカメラ画像、meridian scanning photometerデータなどを参考にしながら、日本からリモート操作で実施し、条件の優れたデータを取得した。 3)ELF観測 ESRANGE、南極昭和基地、日本の東北大学女川観測所の3カ所からなる、全球をカバーする観測網が連続的データ取得を順調に行っている。本年度から、インターネット回線を利用して、昭和基地で取得された大量のデータを日本に送ることが可能になった。
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Research Products
(4 results)