Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宝 馨 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144327)
立川 康夫 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40227088)
関口 秀雄 京都大学, 防災研究所, 教授 (20027296)
吉岡 洋 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (10027287)
加藤 茂 豊橋技術科学大学, 工学教育国際協力センター, 講師 (40303911)
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Research Abstract |
政権交代後のインドネシア行政体制の変革により,Ministry of Marine Affaires and Fisheries(MMAF)が設置され,総合的海岸管理(ICZM:Integrated Coastal Zone Management)のもとに,新しい海岸域の開発,保全が始まった。しかしながら,従来,河川・海岸系の開発,保全を担当していた建設省(PU:Public Works)の役割分担とオーバーラップしているため,現在は地域毎に住み分けをしている状況となっている。近年,申請者らの活動で,PUとMMAFとの分担が話し合われ,従来の事業はPUが新事業はMMAFが担当することで合意が得られたが,依然両者の歩調を合わせる努力が必要である。 本調査研究は,PUとMMAFとの協力関係をさらに密にして,より良いインドネシアの海岸・流域管理を推進するための基礎を築く。このため,本研究では,今インドネシアで最も重要な問題となっている汚染物質の生産・流出・拡散過程に焦点を合わせ,これまで申請者らが行ってきた水資源・土砂の総合管理の研究成果を活かす形で,海域・流域の総合管理のための基礎となる,土砂・汚染物質の拡散過程を調査,解析する。 1.海岸への拡散過程:ブッヤト湾・ラトトク川における水銀汚染調査,ブヤット渚の海水温の鉛直分布観測を実施した。 2.河川での生産・流出過程:ジャワ,スマトラ,セラウェシ,カリマンタン島の主要河川のデータを収集した。 3.河口での堆積・拡散過程:ジャカルタ市流域でのゴミ生産過程と河口での集積,ジャワ海への広散過程の調査を行った。ジャカルタ周辺で地域毎に行われてきた調査結果を集積しデータベース化した。 4.ウジュンパンダン市街:NCAR/NCEPの全球の気象再解析データ(降雨量)とダムの堆砂量とから雨量,流量,土砂流出量を推定し,河口デルタの地形変化との関係を調査した。 5.ジャワ海沿岸域:NCAR/NCEPの全球の気象再解析データ(地上風)を気象外力とした,ジャワ海における物質拡散シミュレーションシステムを作成した。
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