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2005 Fiscal Year Annual Research Report

東南アジア熱帯林の森林断片化による遺伝的多様への影響評価

Research Project

Project/Area Number 15405026
Research InstitutionForestry and Forest Products Research Institute

Principal Investigator

津村 義彦  独立行政法人森林総合研究所, 森林遺伝研究領域, 室長 (20353774)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 谷 尚樹  独立行政法人森林総合研究所, 森林遺伝研究領域, 主任研究官 (90343798)
Keywords熱帯林 / フタバガキ科 / 森林断片化 / 遺伝的多様性 / 個体密度
Research Abstract

マレー半島アンパン森林保護区で、森林の断片化にともなう遺伝的多様性の劣化状況を調査するために、断片化された森林の中心部と周辺部でそれぞれ母樹及びそれらの実生を採取して、9遺伝子座のマイクロサテライトマーカーを用いて森林の中心部と周辺部で遺伝子流動パターン及び遺伝的多様性の比較を行った。また個体密度との関係も調査した。
解析の結果、Allelic richness、遺伝子多様度は林縁からの距離や個体密度と相関関係がなかった。しかし、稀な対立遺伝子数に関しては、林縁からの距離と有意な正の相関を持ち、個体密度と有意な負の相関があった。また、父性解析を行ったところ、自殖個体は全体の1割程度で、200m以内の近距離個体由来の花粉が約半数を占めたが、1000m以上の長距離の個体由来の花粉も稀に確認された。林縁の母樹集団では近距離からの花粉が多く、林内部では幅広い距離から花粉が得られていることがわかった。さらに、林縁部及び林内部の分集団に分け、それぞれFIS、FSTを算出したところ、FISはどの分集団でも負の値であり、十分な任意交配を行っていることがわかった。しかし2分集団ともFSTは高い値をとり、高度な遺伝的分化が起こっていることが示唆された。これらの結果から林縁部では稀な対立遺伝子が減少しており、近距離の交配が主で長距離の交配も稀な頻度でしか起こっていないことが明らかになった。また分集団間でも遺伝的分化が起きていることも明らかとなった。これらのことから、将来の林縁部の遺伝的多様性は減少していく可能性があることが示唆される。今後適切なゾーニング(コアエリア、バッファーゾーン)を行い、森林を保全していく必要があることが示された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Selfing and inbreeding depression in seeds and seealings or Neobalanocarpus heimii.(Dipterocarpaceae).2005

    • Author(s)
      Naito, Y., A.Konuma, H.Iwata, Y.Suyama, K.Seiwa, T.Okuda, S.L.Lee, Norwati M., Y.Tsumura
    • Journal Title

      Journal of Plant Research 118

      Pages: 423-430

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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