2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15405035
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小沼 操 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (70109510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 和彦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (90250498)
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Keywords | 牛レンチウイルス / env領域 / 変異ウイルス |
Research Abstract |
本年はカンボジアで海外共同研究者のDr.Meas S.と一緒に牛レンチウイルス(bovine immuno deficiency virus, BIV)の材料採集とその解析を行った。カンボジア・プノンペン周辺の5地区より無作為的に牛(544頭)、ならびに水牛(42頭)の血液材料を得た。これらのサンプルでまずBIVと牛白血病ウイルス(BLV)抗体調査を行ったところ、BIVは陽性率は牛で26%、水牛で17%であった。BLV陽性率は牛で5%と低く、水牛では全頭陰性であった。BIV抗体陽性牛のリンパ球より5株のBIVを分離し、その性状を調べた。BIVエンベロープ遺伝子の塩基配列を決定した後、アメリカならびに日本の分離株とエンベロープ遺伝子中の保存領域C2,C3ならびに超変異部位V1,V2について比較している。その結果、日本とカンボジアの分離株のenv遺伝子は、アメリカ株のenvにくらべ短く、遺伝子欠損がみられている。変異の大きいV1、V2領域についても比較を行っている。 一方、アフリカのザンビアでも牛の材料を得ることができたので調査した。すなわちザンビアのルサカ周辺の牧場より牛の262個体の血液材料を得た。これらの血清ではBIVとBLV抗体陽性率は、それぞれ11.4%と5%であった。BIV抗体陽性牛の末梢血リンパ球よりBIVの分離を行い4株を得た。これら4株のpol遺伝子のアミノ配列を日本やアメリカ分離株と比較したところ97%以上の相補性を示していた。env領域にくらべpol領域では高い保存性を示すことが明らかとなった。env遺伝子は欠損や変異か多いと思われるが、アメリカ分離株との比較を行っている。
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Research Products
(2 results)