2005 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおけるヒト胆道がんの発生・進展に関する遺伝子がん生物的・分子疫学的研究
Project/Area Number |
15406008
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
三輪 正直 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (20012750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
轟 健 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (70114105)
平野 隆 産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 総括研究員 (90357864)
花井 修次 産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 産総研・特別研究員(研究職) (80333483)
正田 純一 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (90241827)
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Keywords | 胆道がん / タイ王国 / 感染症 / 肝吸虫 / 症例・対照研究 / インド / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
タイ王国国立がん研究所のPetcharin博士を主な共同研究者としてこれまでに東北部のナコンパノム地方を対象地区として選び、現地での会合に地区病院の医師と医療関係者に何度か集まってもらい趣旨説明を行って症例の収集に関しての協力を依頼した。そしてようやくPopulation-basedの症例・対照研究のデザインで同意書を得た症例と対照者から血液サンプルと情報を収集した。収集した血液からDNAを抽出し、薬剤代謝酵素遺伝子のGSTT1、GSTM1に関して調べた結果、寄生虫感染のリスクが確認された。さらに、新たに飲酒が独立の危険要因である新知見を得た。またGSTM1欠損者では、寄生虫感染による胆道がんリスクをさらに上げることも判明し、タイ王国の寄生虫感染肝内胆管がんとしては、最大規模の調査の結果を論文発表した。その後、発がん剤の活性化酵素遺伝子CYP2E1,DNA修復関連遺伝子hOGG1,XRCC1,また炎症関連遺伝子Myeloperoxidaseを含めて数個の遺伝子多型の解析が進んでいる。この症例・対照研究はさらに例数を増やして確認のための調査を行う計画である。一方、胆道がんの生物学的特性に関しては、肝内胆管がんの細胞株KU100の樹立、MUC1とMUC5ACのムチン遺伝子の発現、胆のうがん細胞株の樹立、悪性度とMUC1の発現の相関性などに関して論文の発表を行った。それらの結果、2005年は合計7編の論文発表をした。
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Research Products
(7 results)