2003 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌,食道癌におけるヒトパピローマウイルスの役割.日本,アジアにおける分子疫学
Project/Area Number |
15406011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深山 正久 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70281293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 明輝 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90317090)
宇於崎 宏 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10296246)
鄭 子文 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90285768)
柴原 純二 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60334380)
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Keywords | ヒトパピローマウイルス / 肺癌 / 食道癌 / 分子疫学 / 日本 / アジア / パラフィンブロック / PCR |
Research Abstract |
試料の収集,倫理的側面: 日本およびアジア諸地域における試料の収集を行った.東京大学付属病院,高知大学附属病院およびその関連病院(松山市民病院),中華民国彰化基督教医院において,各施設病理部門の協力を得て,倫理審査の上,肺癌,食道癌の病理組織ブロックをそれぞれ30例程度,各施設より収集した.中華民国彰化基督教医院については,研究代表者,深山および研究分担者,後藤が現地にて検索に適切な症例の選定を行った.岡山大学附属病院にても,当該研究につき,倫理委員会の承認が得られており,現在病理組織ブロックの選定を行っている.また、鹿児島大学,沖縄県立那覇病院とも試料収集につき、協議中である.しかし,沖縄においては琉球大学医学部における病理ブロック無断借り出し事件がおきたため,医療関係者が病理ブロックの貸し出しに極度に過敏になっており,正常な研究活動に支障をきたしかねない状態となっている. 高精度でのHPV検出法の確立: レーザーマイクロダイセクションとPCRを組み合わせる方法を開発した.すなわち,切片より100個前後の細胞をレーザーマイクロダイセクションにより抜き取り,DNA抽出の上,HPVコンセンサスプライマーを用いたPCRと,PCR産物の複数の制限酵素による切断によりHPVの検出,型決定を行うものである.HPV型既知の子宮頚部病変を用いた予備的検討により,この方法の有効性が確認されている.免疫組織化学,ISHを用いたHPV検出とこの方法を併用することにより,従来よりも高精度にHPVを検出することが可能である.
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Research Products
(1 results)