2005 Fiscal Year Annual Research Report
ドミニカ共和国における肥満糖尿病感受性遺伝子のゲノムワイド探索
Project/Area Number |
15406035
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Research Institution | OITA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉松 博信 大分大学, 医学部, 教授 (00166993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜口 和之 大分大学, 医学部, 教授 (60180931)
寺尾 英夫 大分大学, 保健管理センター, 教授 (10128192)
青野 裕士 大分大学, 医学部, 助教授 (80150936)
坂田 利家 中村学園大学, 栄養科学研究部, 教授 (50037420)
原 政英 大分大学, 医学部, 助教授 (10244162)
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Keywords | ドミニカ共和国 / 2型糖尿病 / PC-1 / 肥満 / 多型 / インスリン抵抗性 / 生活習慣病 / SNP |
Research Abstract |
平成17年9月に研究分担者の浜口和之、寺尾英夫がドミニカ共和国を訪問し、国立糖尿病内分泌栄養研究所および消化器病センターとの共同研究の打ち合わせを行うとともに、健常者、非糖尿病・肥満者、糖尿病・肥満者、糖尿病・非肥満者の対象者からの血液サンプルを採取した。臨床データは、性、年齢、身長、体重(既往最高体重)、BMI、家族歴(肥満、糖尿病、高血圧、心臓病、脳卒中)、薬物の服用歴、血圧、酒・喫煙などの生活習慣の指標とし、カルテから情報を得た。血液生化学(総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロールなど)、空腹時血中インスリン、HbA1c、血糖などについての情報も得た。ミトコンドリア遺伝子の解析により、ドミニカ共和国住民が、アフリカ人、スペイン系白人、カリブ原住民の混血であることが判明した。また、糖尿病の罹患者はアフリカ系混血の割合が大きく、糖尿病感受性はアフリカ人の遺伝的背景が寄与していることが示唆された。また、Kir6.2遺伝子E23K多型の解析では、Kアリル保持者でインスリン分泌の低下と肥満抵抗性が観察された。IRS-1遺伝子G972R多型は糖尿病との相関を認めず、PPARγP12A多型は、インスリン感受性を示すAla多型の頻度が糖尿病で低かった。また、肥満・代謝異常におけるアディポネクチン遺伝子やレジスチン遺伝子の役割をC57BL/6Nマウスを用いた食餌誘導性肥満モデルで検討した。肥満モデルマウスでは、高血糖、高インスリン血症などの代謝障害を呈し、白色脂肪組織におけるアディポネクチンmRNAと血清アディポネクチン濃度の低下が認められた。レジスチン遺伝子に関してはmRNAの増加はなかったが、血中濃度の増加は顕著であった。
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Research Products
(5 results)