2004 Fiscal Year Annual Research Report
デデキント圏における情報意味論と関係型プログラミング
Project/Area Number |
15500013
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河原 康雄 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (90091181)
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Keywords | 関係代数 / 関係理論 / 関係計算 / 関係型プログラミング / プログラミング理論 / 基数 / カテゴリー論 / 形式概念 |
Research Abstract |
研究代表者は、既に述べた従来の研究経過と研究成果をふまえて、「関係集合論」の基礎を充実するため伝統的な公理的集合論との比較検討を行い「関係型プログラミング」の基礎理論として最も重要であると考えられる関係計算によるDedekind圏におけるプログラム意味論について研究し、形式的検証のための記述言語の関係型意味論の応用を検討した。 今年度は、関係理論における基本的な問題である「関係の基数」についての考察を行った。これまで、関係の基数についての関心はあったが、基本的な研究はなかった。この研究ではじめて、基数の本質的な形質をDedekind公式と関連付けて解明した。この結果は、関係理論の応用上最も重要なファジィ関係に対してもほとんど同様に成り立つことも解明した。その結果、関係理論と基数の公式を組み合わせれば、network flowの基礎理論が関係計算の中で構成され、応用上重要なアルゴリズムの理論的な説明が簡潔になされることが分かった。 さらに、「関係型プログラミング」の意味論に必要とされるTarskiの不動点定理をDedekind圏において一般的に証明した。この結果は、順序関係に対する基本的な概念を柔軟に拡張し、広範な応用が期待出来る。 これらの研究結果の1部は、次の研究集会で発表する。 関係の基数とそのグラフ理論への応用. 応用数学合同研究集会予稿集、龍谷大学(平成16年12月) Tarski's fixed point theorem in Dedekind categories 8-th International Conference on Relational Methods in Computer Science, St.Catharine, Canada, February 22-26, 2005.
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Research Products
(1 results)