2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15500016
|
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
近藤 通朗 東京電機大学, 情報環境学部, 教授 (40211916)
|
Keywords | bilattice / residuated t-norm / categorically equivalent / BCK-代数 / fuzzy論理 / congruence / 不動点定理 |
Research Abstract |
否定を持つ論理プログラムにおいては,否定を導入したために単調写像ではなくなり,Kleene-Tarskiの不動点定理が成り立たない.これを解決するために,否定演算が単調となるようにもとの順序とは異なる新たな順序を入れ,この順序についての最小不動点を用いる意味論が考えられた.これはinterlaced bilatticeとよばれる代数系となるが,束の直積に和や積,否定などの演算を定義した代数系として表現できることが知られている.本研究では,より一般的に順序集合の直積としてとらえ(否定演算は含意演算から得られるため)含意演算を導入して考察した.ここでの含意演算は,積のRight Adjointとして導入した.このようにRight Adjointとして導入されるものは,Fuzzy論理との関連からresiduated t-normと呼ばれている.本研究ではresiduated t-normを持つ有界な順序集合と有界で条件(S)を満たすBCK-代数がcategorically equivalentであることを示した.したがって,条件(S)をみたす有界なBCK-代数の直積で,意味論を展開することが可能になった.新しい演算を導入した論理プログラムの意味論は,対応するBCK-代数に新たに追加した演算を公理で規定したものとなり,原理的にその論理プログラムに意味論が与えられたことになる. その後この研究の発展として,fuzzy論理における一般的な移行原理についてEUSFLAT2005で発表した.これは,fuzzy代数のほとんどすべての結果が4つの型に分類でき,それぞれの型について移行原理と名付けた一般的な原理を用いることで,これらの結果がもとの代数系の性質から直ちに得られることを示した.具体的には,代数系におけるP(Direct Productについて閉じている),S(Subalgebrasについて閉じている)の場合に,もとの代数で成り立つ任意の式は,それをファジイ化した代数でも成り立つことを示した.
|
Research Products
(3 results)