2004 Fiscal Year Annual Research Report
スケルトン並列プログラミングの新しい基盤構築とシステムの実用化
Project/Area Number |
15500020
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
岩崎 英哉 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90203372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
胡 振江 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (50292769)
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Keywords | 並列プログラミング / 並列スケルトンライブラリ / 構成的アルゴリズム論 / スケルトン並列プログラミング / プログラム変換 / C++ / MPI |
Research Abstract |
本研究は,並列プログラミングを支援する有力なアプローチである「スケルトン並列プログラミング」の実用的なシステムを構築することを目的としている.今年度は,システムの中核部を構築し,以下のような成果を得ることができた. 1.リスト,二分木構造に関する並列スケルトンを提供するようなライブラリを作成した.作成したライブラリは,a)従来から提案されているデータ並列のスケルトンに加え,典型的な再帰関数を抽象化したaccumulateスケルトンも提供している,b)余計な中間データ構造を生成させない"融合変換"を呼ばれるプログラム最適化の機構を(ある程度)備えている,といったような,既存のシステムにないいくつかの特長を持っている. 2.木に関するスケルトンの実装する際に用いるTree Contractionと呼ばれるアルゴリズムの系統的導出などの,理論的成果をいくつか得ることができた. 作成したシステムは,C++に言語的な拡張を一切加えず,標準的な並列ライブラリであるMPIをベースに作動するため,きわめて汎用性に富んでいる.
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Research Products
(5 results)