2004 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブソフトウェアの開発環境の構成に関する研究
Project/Area Number |
15500023
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
渡邉 勝正 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (60026078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 茂 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (30362833)
蔵川 圭 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (10332769)
中西 正樹 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (40324967)
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Keywords | アクティブソフトウェア / 能動関数 / アクティブオブジェクト / 実行状況の監視 / 安全なプログラム / 実行の保証 / 再構成可能アーキテクチャ / アクティブコンピュータアーキテクチャ |
Research Abstract |
新しい情報システムには、機能が高度で大規模になる一方で、開発期間の短縮化が要求されている。本研究では、この問題に対して、アクティブソフトウェア(Active Software)の考えに基づいて、大規模で安全なシステムの新しい設計法を確立することを目指している。 平成16年度は、2年目として、昨年までの研究を基にして、次の点の研究と実験を進めた。 1 アクティブで安全なソフトウェアに適したアルゴリズムの開発と設計法 ソフトウェアが常に安全に稼働することを基本目標に置いて、実行中の事前条件・事後条件に加えて、事前チェック・事後チェックによる記述を導入し、それに合わせたアルゴリズムの設計法を研究した。 2 アクティブソフトウェアの記述法と言語処理の方式 能動関数を含んだプログラムを、CおよびC++に変換する言語プロセッサを実現した。言語プロセッサによる変換の結果、関数の呼び出し関係のリストを出すこと、実行時の呼び出し状況を追跡することができる。これにより、アクティブソフトウェアの構成と実行のわかり易さが向上した。 3 アクティブソフトウェアを実行する可変構造ハードウェア環境 アクティブソフトウェアでは、能動関数の起動条件の検出方法が実行の効率に大きく影響する。そのため、プログラムに応じて、起動条件の検出や例外条件の検出を再構成可能なハードウェアで実現する新しいコンピュータアーキテクチャの構成について検討を進め、設計した回路の評価を行った。 4 ソフトウェアの実行の安全性と実行の確実性を保証するハードウェア環境 ソフトウェアが外部からの侵入に犯されていないこと、確実に実行したことを保証するには、ソフトウェアの機能だけでは充分に実現できない。そのような機能を備えた新しいコンピュータアーキテクチャの方式を検討して、回路の設計を進めた。性能評価と実現について問題が残っている。 これらの成果を踏まえて、更なる研究を進め、ソフトウェアの新しい設計方法とそれに適したプログラミング環境およびコンピュータアーキテクチャの統合的な開発を目指す。
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Research Products
(7 results)