2003 Fiscal Year Annual Research Report
P2P(ピアーツーピアー)ネットワークのトラヒック測定とネットワーク構成・制御法
Project/Area Number |
15500032
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
川島 幸之助 東京農工大学, 工学部, 教授 (90345330)
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Keywords | P2P / ピアツーピア / トラヒック / ネットワーク / インターネット / ブロードバンド / ストリーミング / トラヒック制御 |
Research Abstract |
P2P(ピアツーピア)ネットワークのトラヒックに関して、トラヒックの種別(コンテント種別)、情報量(ビット)、継続時間(転送時間)、時間的な変動特性等の測定を実施した。文献にて発表されている約1年前の結果と比較して、インターネットを流通するファイルトラヒックが急速に大きくなっていることを明らかにした。また、日本において最も人気のあるP2PアプリケーションであるWinnyのトラヒック特定方法を提案し,これまでの特定方法と比較して、さらに捕捉確実性の高い特定方法であることを確認した。これにより、Winnyのトラヒック特性についても詳細な特性を分析した。トラヒック制御方法が重要であり、そのアルゴリズムについて検討中である。 なお、上記に先立ち、各種公開資料をベースにP2Pトラヒックの状況を調査した。とくに、ネットワークを流通するアプリケーション別の比率、ファイルサイズ、信号トラヒック量、スループットの特性等についてとりまとめた。 通信品質、ネットワーク制御の研究に関しては、P2P技術の一つの有力なアプリケーションであるストリーミングデータの配信に着目して研究を進めた。P2P型ストリーミングにおいてはノードが安易に離脱し、ネットワークが分断されることが予想される。そこで、分断が発生した際のネットワーク再構築に関する手法を提案した。すなわち、各ノードの役割を,常時接続と一時接続の2種類に分類することと,ネットワーク上に存在するピアのアドレス情報を適切に伝達することによりネットワーク分断を抑え,分断後はより強固なストリーム配信ネットワークを再形成することが可能となることを、コンピュータシミュレーションにより定量的に示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藤崎 貴章, 川島 幸之助, 大坐畠 智: "Pure P2P型ストリーミング分断時におけるネットワーク再構築手法"電子情報通信学会技術研究報告(ネットワークシステム研究会). 103,56. 29-32 (2003)
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[Publications] 川島 幸之助, 大坐畠 智: "ピアツーピア(P2P)トラヒックの現状"電子情報通信学会技術研究報告(情報ネットワーク研究会). 103,492. 37-42 (2003)
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[Publications] 北川幸翼, 大坐畠智, 川島幸之助: "Peer-to-Peerネットワーク上における共有ファイルの特性分析"情報処理学会 第66回全国大会論文集. 3巻. 517-518 (2004)
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[Publications] 金子 広孝, 大坐畠 智, 萩原 洋一, 寺田 松昭, 川島 幸之助: "複数のキャンパスネットワークを統合するバックボーンにおけるトラヒックの解析と特性評価"電子情報通信学会2004年総合大会論文集. (CD-ROM). B-7-116 (2004)
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[Publications] 藤崎 貴章, 大坐畠 智, 川島 幸之助: "Pure P2P型ストリーミングのための安定したネットワーク構築手法"電子情報通信学会2004年総合大会論文集. (CD-ROM). B-6-195 (2004)
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[Publications] 金子 広孝, 大坐畠 智, 萩原 洋一, 寺田 松昭, 川島 幸之助: "ピュアP2P型アプリケーショントラヒック特定法とトラヒック特性解析"電子情報通信学会技術研究報告(ネットワークシステム研究会). (4月発表予定). (2004)