2003 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークの多様化に柔軟に対応できる通信システムの構築
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15500042
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
最所 圭三 香川大学, 工学部, 教授 (50170486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 善吾 香川大学, 工学部, 教授 (30190135)
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Keywords | ミラーリング / Webサービス / 並列アクセス / MPEG動画像 / インクリメンタルキャッシュ / 階層化 / 脆弱性情報 / テスト法 |
Research Abstract |
本年度得られた結果には以下のものがある。 (1)ミラーリングされたWebサーバへの効率的なアクセス機構の実現 大量のアクセスがあるWebサーバの多くはミラーリングされており、複数のサーバが同じサービスを行っている。また、1つのWebページは複数の情報から構成されることが多い。同じサービスを行っている複数のサーバからこれらの情報を並列に持ってくることにより全体のアクセス効率を向上させるための機構を実現し、その評価を行った。その結果、提案方式の有効性を確認できた。 (2)MPEG動画像を対象としたインクリメンタルキャッシュ機構の評価 MPEGデータは階層性を持っているが、これを部分的に転送しながらキャッシュしていくことにより、回を重ねる毎により高い品質の画像を提供できる。本課題ではこれに加えて、重要なシーンほど多くの部分を転送することにより、メディア全体がユーザに与える総合的な品質を向上させるプロトコルを提案し、それをシミュレーションにより評価した。その結果、機構そのものの有効性は評価できた。 また、MPEGデータの階層的な分割の方法についての研究も行った。具体的には、MPEGを周波数成分で階層化する機構を実現した。この際、中央部分の上位階層を周辺部分に比べて上位階層に多く含める方式を組み込むことで、画像全体から感じられる品質を向上できた。 (3)脆弱性情報に基づくLinuxマシン確認ツールの試作 ネットワークが多様化するとシステムの様々な脆弱性が問題になる。本課題では、ネットワークを通じて収集できる脆弱性情報から、Linuxマシンの脆弱性を抽出するツールを開発した。これによりチェックすべきソフトウェアの量を削減できた。 その他、ソフトウェアの作成の際に重要なプログラムのテスト法などに関する基礎的に研究を行った。この成果を次年度以降のネットワークソフトウェアの開発に活かしていく。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 藤澤 弘, 最所 圭三: "複数のミラーサーバへの効率的なアクセス機構の実現"情報処理学会研究報告. 2000・9. 37-42 (2004)
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[Publications] 高木 智彦, 古川 善吾: "ソースコード生成による利用モデルの作成と分析"ソフトウェアテストシンポジウム2004. 44-49 (2004)
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[Publications] 高木 智彦, 古川 善吾: "プログラムの実行履歴を用いた利用モデル作成の一方法"情報科学技術フォーラム講演論文集B. 209-210 (2003)
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[Publications] 別府雅夫, 古川善吾: "脆弱性情報に基づくLinuxマシン確認ツールの試作"平成15年度電機関係学会四国支部連合大会講演論文集. 296 (2003)
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[Publications] 合田 典昭, 賀屋 慎一, 最所 圭三: "インクリメンタルキャッシュを用いたMPEGデータの効率的な転送"平成15年度電機関係学会四国支部連合大会講演論文集. 331 (2003)