2004 Fiscal Year Annual Research Report
情報検索結果提示における自動要約と自動質問応答の融合
Project/Area Number |
15500061
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Research Institution | National University Corporation Yokohama National University |
Principal Investigator |
森 辰則 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (70212264)
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Keywords | 自動要約 / 質問応答 / 対話型質問応答 / 代名詞照応 / 定義型質問 / 規則に基づく用語説明抽出 / 語彙連鎖 |
Research Abstract |
インターネットの普及に伴い、サーチエンジンを用いて様々な情報が取得可能となったが、回答が原文書単位であるために利用者の読むべき文書量が多いという問題がある。このため、情報を得るまでに利用者が読むべき情報を少なく抑えるために、自動要約や自動質問応答に関する研究が注目を集めている。本研究では、情報検索インタフェースにおける利用者との対話過程に自動要約ならびに質問応答の両技術を導入し、サーチエンジンの利用者の負担を大幅に軽減することを目的とする。 本研究は平成15年度ならびに平成16年度の二年間で検討しているが、最終年度である本年度は特に以下の知見を得た。 (1)関連する一連の質問群に対する答の抽出手法の検討 既存の一問一答型の質問応答システムを前提として、一連の質問に対する照応解析をし、質問応答を行う手法を検討した。照応表現を照応詞、ゼロ代名詞、ゼロ連体格代名詞の3つに分け、複数の照応表現検出を行った。特に動詞の格フレームから推定できないゼロ代名詞をゼロ連体格代名詞として扱っている。また、照応表現の先行詞同定においては、先行詞候補が補完された質問文候補を一問一答型の質問応答システムに入力し、その解のスコアによって先行詞候補を決定する手法を提案した。 (2)語句よりも長い文書部分が答となる質問の処理の検討 質問応答システムにおいて物事の性質や素性などその定義を問う質問である定義型質問に答えることを目的として、規則に基づく用語説明の抽出手法と語彙的連鎖に基づくパッセージ検索手法を組み合わせることで定義型質問の答えを精度良く抽出できると考え、その手法を提案した。特に、質問で問われている語を説明するのに関係が強いと考えられる語を選択し、それらの語だけで語彙的連鎖を構成することで、精度良く定義型質問の答えを抽出できることを示した。
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Research Products
(2 results)