2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15500072
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古川 哲也 九州大学, 経済学研究院, 助教授 (00209165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮野 英次 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (10284548)
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Keywords | データベース / データ分類 / 分類階層 / 情報検索 |
Research Abstract |
収集したデータを分析するためにデータを分類することに対して、階層的に分類するためのデータ構造について研究を行った。データの分類は、それに用いる性質ごとに階層的に木構造で行われそことを仮定し、分類によって生成されたデータのクラスをグループとする。 一般に1つのデータは1つのグループのみに属し(排他性)、すべてのデータはいずれかのグループに属する(充足性)ことが仮定される。しかし、データが多様であれば、複数のグループに属するものやデータの扱う概念の大きさ、すなわち粒度が異なるために、下位のグループに属さず充足性を満たさないものが存在する。また、階層における複数のグループの意味を持つデータに対しては、データが複数のグループに属することを許した排他性を満たさない分類階層となる。このように、多様なデータに対しては、排他性や充足性を満たさない分類階層が必要であることを明らかにし、そのような分類階層の構成法を提案するとともに、グループ間における集合演算による利用法を明らかにした。 粒度の違いは、分類階層ではグループが表す意味の違いとなって現れる。充足性は、グループがその概念の下位概念に分類されるデータ集合を表していることを意味している。粒度が異なるデータに対しては、グループと同じ概念のデータ集合を表すものとしての利用も可能とする必要がある。すなわち、グループは分類の範囲を表しているとする利用と分類の概念を表しているとする利用である。これら両方の意味で利用できる分類階層の構成法を提案した。このような分類階層の構成により、多様なデータを整理し、様々な利用に供することができる。 また、分類はあらかじめ決められた分類階層に対して行うものでなく、データの蓄積や分類作業の進捗に伴って、グループの分割などにより新たなグループを生成し、分類階層を成長させる。そのような分類作業を支援するためのデータ構造として、作業中を表すグループを導入した。作業途中でもデータの利用が可能となるように、作業グループが存在する階層での集合演算によってデータを求める方法を提案した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 葛西正裕, 古川哲也: "クラスの意味に基づく分類階層の構成"データ工学ワークショップ,電子情報通信学会. (印刷中). (2004)
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[Publications] T.Furukawa, M.Kuzunishi: "Classification and Utilization of Data Belonging to Multiple Classes"Proc.World Multiconference on Systemics, Cybernetics and Informatics (SCI 2004). (印刷中). (2004)
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[Publications] 徐海燕, 古川哲也: "ワークフロートランザクションの隔離性"情報処理学会論文誌:データベース. 44,8(TOD18). 55-64 (2003)
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[Publications] 徐海燕, 古川哲也: "並行実行を可能とするワークフローの記述と制御"データベースとWeb情報システムに関するシンポジウム 情報処理学会. 235-242 (2003)
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[Publications] 下入佐真一, 宮野英次 他: "容量を制限した場合の移動物体巡回問題"数理解析研究所講究録,京都大学. 1325. 15-20 (2003)