2003 Fiscal Year Annual Research Report
破片の視点適応型立体提示法による遺物の自動復元に関する研究
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15500112
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
陳 謙 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (70263233)
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Keywords | カメラキャリブレーション / 立体映像 / 視点 / 視線方向 / 円パターン / 楕円錐 / 顔特徴 / 仮想現実感 |
Research Abstract |
視点追従型の立体映像提示装置を実現するために、視点の抽出と3次元位置推定を行うための研究を行った。ビデカメラを用いて3次元計測を行うために、平面上の円パターンを用いて、カメラの位置や姿勢といった外部パラメータとカメラの焦点距離を推定する新しい手法を提案した。この手法では、平面上の二つの半径任意の円パターンに対して一回の撮影を行うだけで、カメラの外部パラメータと焦点距離を一意的に推定することができる。この手法によって、カメラを用いた3次元計測などの行うとき、その前の準備作業であるカメラの外部パラメータの較正を行うための基準物体は容易に準備でき、そして較正を行うための作業もきわめて簡単になる。この手法を発展して、複数台のカメラを用いて広範囲の観測を行うためのカメラ間同士の較正を行うための新しい手法も提案した。 視点追従型の立体映像提示装置を実現するために、一台のカメラを用いて人の視線方向を推定する新しい手法も提案した。従来の手法に比べて、本手法は黒目の輪郭のみを利用する。目尻、目頭、鼻などの画像特徴を使わないことにより、頭部形状の個人差、顔特徴の誤検出などの影響が受けにくいという利点がある。極端に近いところを注視している場合を除いて、人の両目の視線はほぼ平行である事実に基づいて、そして黒目の輪郭は真円であることを利用して、本手法では、画面上に写っている黒目の輪郭を抽出し、楕円でフィッティングして、その楕円の形状からカメラに対する目線の方向とカメラ自身の焦点距離を推定する。本手法により、カメラの焦点距離不明の場合、特にズームレンズを用いる場合において、一台のカメラで視線方向の推定を行うことにとって非常に有用である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 陳謙, 呉海元, 和田俊和: "Camera Calibration with Two Arbitrary Coplanar Circles"Proc.of IEEE Conf.on ECCV'04. (採録決定). (2004)
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[Publications] 呉海元, 陳謙, 和岡俊和: "Conic-Based Algorithm for Visual Line Estimating from One Image"Proc.of IEEE Conf.on FG'04. (採録決定). (2004)
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[Publications] 呉海元, 和田俊和, 陳謙: "ロボットのボディを利用したカメラキャリブレーション"情報処理学会CVIM論文誌. 第8号. (2003)
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[Publications] 正垣洋平, 陳謙: "視点追従機能を実現するための目・カメラ・ディスプレイ間のキャリブレーション"信学技報. Vol.103No.737. 145-148 (2004)
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[Publications] 竹下昌宏, 陳謙, 和田俊和: "顔表情計測のための実時間レンジファインダの開発"信学技報. Vol.103No.738. 77-82 (2004)
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[Publications] 呉海元, 陳謙, 飯尾太郎, 和田俊和: "二つの円パターンを利用した視線推定"信学技報. PRMU2003-244. 79-84 (2004)
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[Publications] 飯尾太郎, 呉海元, 陳謙, 和田俊和: "広い視野を観測できる複数台カメラのキャリブレーション"信学技報. PRMU2003-243. 73-78 (2004)