2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15500123
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
堤 一義 龍谷大学, 理工学部, 教授 (30197735)
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Keywords | 腕相撲 / 力(ちから) / 位置 / 遠隔 / 双方向マスタスレーブ / 制御 / 機械的インピーダンス / インターネット |
Research Abstract |
今日インターネットや携帯通信網の普及は目覚しく、膨大な量の文字・画像・音声データが日々交換されている。しかしながら、人と人との日常的なコミュニケーションにおいて重要な役割を演じている「力覚情報の交換」についてはまだ研究の段階にあり商用レベルで実現されるまでには至っていない。そうした状況の下、本研究では、力覚情報の直接的交換によって成立する「腕相撲」に着目し、離れた場所にいる者同士が対戦可能となる「遠隔腕相撲システム」を構築することを目的とした。過年度においては、腕の役割をする「力-位置・入出力デバイス」として、異なる性質を有する「アーム型」と「直交座標型」のデバイスを設計・試作し、2つのアプローチから臨場感ある遠隔腕相撲対戦の実現に向けた研究を行った。最終年度となる本年度は、前年度までの研究成果を踏まえ、主に以下に示す二点に集中して議論を行った。先ず第一は直交座標型デバイスについての研究である。昨年度までのデバイスにおいて強度面でなお課題が残っていたことから、コンパクトさと強度面を両立させたデバイスの設計・試作を新たに行った。また、腕相撲特有の手首の動きに注目した手首デバイスについて設計・試作し、新しいシステムに導入して全体としての動作を検証した。その上で、より自然な腕相撲対戦が実現できるシステムの構築に向けて、異なる性質を有する「アーム型」と「直交座標型」とを比較・検討した。第二はアーム型デバイスを用いた研究である。例えば力を入れた状態と力を抜いた状態では腕の機械的インピーダンスは大きく異なる。そこで、第一歩として自由度を固定した上で、どのような状況にも対応できるような制御方式について検討し、腕相撲を行っている際の腕の機械的インピーダンスが力の非線形関数になっている可能性を実験的に明らかにした。
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Research Products
(4 results)