2003 Fiscal Year Annual Research Report
海馬場所細胞にヒントを得た移動ロボット用認知地図の構築とその高機能化
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15500140
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 眞澄 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (60222973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
章 宏 九州大学, 大学院・生命体工学研究科, 助手 (30235709)
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Keywords | 移動ロボット / 画像情報 / 全方位画像 / パノラマ画像 / 位置推定 / 平行移動不変性 / 回転不変性 / 情報圧縮 |
Research Abstract |
ケペラロボットを購入し、プログラム部分を含め、基本的操作を習熟し、環境の全方位画像を取得した。情報圧縮手法として大津の提案した局所自己相関関数を用いた。移動ロボットへの適用に際し二つのアイデアを提案した。第一のアイデアは、パノラマ画像での平行移動が全方位画像での回転に相当すること、および局所自己相関関数の平行移動不変性に着目し、パノラマ画像での局所自己相関関数の平行移動不変性と、全方位画像での自己相関関数の回転不変性が等価であることを示したことである。第二のアイデアは、パノラマ画像での局所自己相関関数の計算に際し、原画像である全方位画像をパノラマ画像に変換することなく、全方位画像から直接計算できる方法を示したことである。これにより量子化誤差が減少する。なおこのため全方位画像上での特殊なセル分割を行った。 これら二つのアイデアを統合し、ケペラロボットで取得した全方位画像に基づいて位置推定の予備実験を行った。10cm間隔で全方位画像を取得し、ランダムな位置にロボットを置き、その場所の全方位画像情報のみに基づいて推定した結果、平均位置誤差10.9cmを得た。これは部に大きな位置誤差を含むからである。もちろんベイズ推定を用い何ヶ所かの全方位画像に基づいて位置推定を行えばこの数分の1の位置誤差になるはずである。さらに回転不変性の活用により、計算量の大幅な増加なしにベイズ推定を用いて、ロボットの位置のみならず方位をも推定できるものと期待している。これは平成16年度実施して検証する予定である。 全方位ミラーの設計に関しては計画よりも遅れている。SOMを用いた設計、試作、及びその有効性の検証は平成16年度以降に実施する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 石川眞澄: "ニューラルネットによる規則発見と脳に学ぶ情報技術"臨時別冊・数理科学,脳型コンピュータの実現に向けて. 26巻. 26-32 (2003)
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[Publications] Masumi Ishikawa, Mizuki Tsutsumi: "Integration of self-organization and supervised learning by attribute weights and dimensional reduction"Workshop on self-Organizing Maps. 71-76 (2003)
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[Publications] Keiji Kamei, Masumi Ishikawa: "Determination of the optimal values of parameters in reinforcement learning for mobile robot navigation by a genetic algorithm"BrainIT2004. 71 (2004)
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[Publications] 亀井圭史, 石川眞澄: "センサ情報の導入による強化学習の効率化"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.103,No.734. 79-84 (2004)
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[Publications] 福田法旦, 斉藤和巳, 石川眞澄: "多項分布に基づく自己組織化マップの特性評価"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.103,No.732. 47-52 (2004)
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[Publications] 福田法旦, 斉藤和巳, 松尾慎一, 石川眞澄: "教師情報を導入したSOM学習モデル"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.103,No.732. 41-46 (2004)