2004 Fiscal Year Annual Research Report
メタ戦略を樹形検索に用いた高速な系統樹構築ソフトの開発とその実用化
Project/Area Number |
15500195
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 政隆 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90155854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 元己 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00193524)
川合 慧 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50011664)
佐久間 雅 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60323458)
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Keywords | 生物分子系統樹 / バイオインフォマティクス / 組み合わせ最適化 / アルゴリズム |
Research Abstract |
近年Bayesian MCMC(Markov chain Monte Carlo)法という分子系統樹のアルゴリズムが注目を浴びて、フリーウェアとして利用できるMr.Bayesというそのソフトが広く生物学者に使われ始めている。Bayesian MCMC法では、全体のアルゴリズムの枠組みとしてMetropolisアルゴリズムが使われている。これは、単純な最急降下法を、一様確率変数を移用してhill-climbも行えるように改良したものである。組み合わせ最適化の分野では、このMetropolisアルゴリズムに温度に類比されるパラメーターを導入したsimulated annealingという方法が1980年代から広く盛んに研究されている。このsimulated annealingはいわゆるメタヒューリスティックと呼ばれるアルゴリズムの類の先駆けとも言える方法で、導入された温度パラメーターを十分ゆっくり0に近づけると、確率1で最適解に収束することが数学的に証明されている。この意味でMetropolisアルゴリズムより、より良い振る舞いが保証されているアルゴリズムである。 Bayesian MCMC法の枠組みとして使われているMetropolisアルゴリズムをsimulated annealingに置き換えることにより、より良いアルゴリズムに到達できるという着想を得た。この改良したアルゴリズムの振る舞いのよさを実証的に示すことにより、Bayesian MCMC法を内容に対して無自覚に利用している生物学者に、きちんとした数学的な基礎を持つアルゴリズムを提示してその有用性を実証したい。
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Research Products
(2 results)