2003 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質立体構造データベースからのデータマイニングに関する研究
Project/Area Number |
15500197
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大川 剛直 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (30223738)
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Keywords | バイオインフォマティクス / データマイニング / 蛋白質 / 立体構造 / 表面モチーフ / 分子表面 / データベース / フィルタリング |
Research Abstract |
蛋白質の機能は局所的な表面部位(活性部位)の形状や物性などにより決定され、類似した機能を有する蛋白質には、しばしば、表面部位の類似性が認められる。そこで本研究では、活性部位が、複数の異なる蛋白質に共通して観察されることに着眼し、蛋白質立体構造データベースをもとに、頻出する類似局所表面部位を表面モチーフとして自動抽出するシステムSUMOMOの開発を進めている。本年度は、SUMOMOが抽出した表面モチーフをもとにデータマイニングにより、活性部位の候補となる有意性の高い表面モチーフを選別する方式に関する研究を実施した。 活性部位をはじめとする蛋白質の局所的構造は保存性が強く、いくつかの蛋白質に共通して見られる。一方で活性部位の特異性のため、ある活性部位に類似した構造は、様々な蛋白質上に見られる普遍的なものではなく、特定の蛋白質グループに偏在する傾向がある。そこで、局所的構造の類似性に基づいて蛋白質のクラスタリングを行ない、グループ内の蛋白質に共通して存在し、かつ多数の蛋白質グループにまたがって見られることのない表面モチーフを活性部位候補と見なすことにより、表面モチーフのマイニングを実現する。 4種類の機能グループに所属する蛋白質15個の立体構造データをもとに抽出された表面モチーフ3,183個に対して、提案手法を適用し、マイニングを実施した結果、4種類の各機能に対応する表面モチーフを一切消去することなく、表面モチーフの個数を14.1%に削減でき、提案手法の有効性が確認された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 大川 剛直: "タンパク質立体構造と創薬"生体医工学. Vol.41,Suppl.1. 27-27 (2003)
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[Publications] Nripendra L.Shrestha, Yohei Kawaguchi, Takenao Ohkawa: "A Method for Extraction of Surface Motifs from Protein Molecular Surface Database using Normal Vectors with Attributes"Proceedings of 5th International Conference on Computational Biology and Genome Informatics. 911-914 (2003)
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[Publications] Kenji Inoue, Yusuke Nonomura, Takenao Ohkawa: "Protein Molecular Surface Retrieval System by Constructing Logical Clusters on GRID"Proceedings of 5th International Conference on Computational Biology and Genome Informatics. 919-922 (2003)