2003 Fiscal Year Annual Research Report
筋萎縮性側索硬化症モデル動物に見られる不溶性SODの精製とその性状解析
Project/Area Number |
15500237
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses |
Principal Investigator |
宮本 泰豪 大阪府立成人病センター研究所, 免疫学部門, 主任研究員 (90322742)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 脊髄 / 脳幹 / 不溶性画分 / 立体構造 / SOD |
Research Abstract |
東北大学医学部神経内科から御供与いただいた筋萎縮性側索硬化症モデルラット(mutant Cu,Zn SODトランスジェニックラット)およびコントロールとしてwild type Cu,Zn SODトランスジェニックマウスの脳および脊髄のタンパク質を溶解度により3つに分画した(TBS可溶性画分、NP40可溶性画分、NP40不溶性画分)。Wild type Cu,Zn SODは脳、脊髄のすべての領域のTBS可溶性画分、NP40可溶性画分に存在した。mutant Cu,Zn SODも同様に、脳および脊髄のTBS可溶性画分、NP40可溶性画分にほぼ均一に存在した。しかし、筋萎縮性側索硬化症で特異的に障害される脊髄および脳幹では、NP40不溶性画分にもmutant Cu,Zn SODは存在した。NP40不溶性画分のmutant Cu,Zn SODはCHAPSやDOCでは溶解されず、SDS、Urea、Guanidineによってのみ溶解可能であった。mutant Cu,Zn SODトランスジェニックラットの脊髄のTBS可溶性画分、NP40可溶性画分、NP40不溶性画分に存在するmutant Cu,Zn SODのタンパク質としての性状を比較検討した。その結果、NP40不溶性画分に存在するmutant Cu,Zn SODはTBS可溶性画分、NP40可溶性画分に存在するmutant Cu,Zn SODと比較して抗体に対するaffinityが増加していた。このことはNP40不溶性画分に存在するmutant Cu,Zn SODは、何らかの立体構造変化を引き起こしている可能性を強く示唆するものである。
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Research Products
(1 results)