2005 Fiscal Year Annual Research Report
活性化ミクログリアの遊走・貪食におけるIba1とRacの機能解析
Project/Area Number |
15500276
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
今井 嘉紀 愛媛大学, 医学部, 助教授 (20270689)
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Keywords | ミクログリア / 遊走 / 貪食 / Iba1 / Rac / アクチン / 可視化 / 活性化 |
Research Abstract |
Iba1は我々の見出したミクログリア/マクロファージ特異的カルシウム結合たんぱく質であり、ミクログリア活性化時にはその発現が増強することなどを示してきた。今年度は生体内・外でミクログリアを可視化する目的でIba1プロモーター/EGFPトランスジェニックマウスの作製を行った。まず、Iba1 cDNA5'末端の解析を行った。Iba1たんぱく質はマクロファージ以外にも精巣で発現している。精巣由来、ミクログリア由来のIba1 cDNAの5'末端をそれぞれ比較したところ、配列が異なることがわかり、精巣とミクログリア/マクロファージではプロモーターが異なることが予測された。そこで、Iba1ゲノムのクローニングを行い構造解析を行った。Iba1遺伝子は約5.5kbの比較的狭い領域に存在すること、第一エクソンが二個有り、これらの使い分けが精巣・マクロファージでのcDNA配列の違いをもたらしていることがわかった。ミクログリア/マクロファージ特異的プロモーターと予想される部分、約1kbをEGFP cDNAと結合し、単球系白血病株THP-1・線維芽細胞にそれぞれ導入した。THP-1ではEGFPの蛍光が観察されたのに対し、線維芽細胞では観察されなかった。次に、Iba1プロモーター/EGFPをマウス受精卵にインジェクションし、トランスジェニックマウスを作製した。得られた7系統のマウスのうち1系統にミクログリア/マクロファージに特異的なEGFPのシグナルが観察された。今後このマウスを用いてミクログリアの機能解析を行いたい。
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Research Products
(4 results)