2003 Fiscal Year Annual Research Report
行動のルールの内的または外的な更新過程における前頭前野の機能的役割
Project/Area Number |
15500281
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
虫明 元 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80219849)
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Keywords | 補足眼野 / ルール / サッカード |
Research Abstract |
複数の運動を交互に行なうことをルールとして、試行錯誤で正しいルールを見出す際に、どのような神経機構が関与するかを解明する目的で、眼球運動のルールシフト課題をサルに訓練した。この課題では、スクリーン中央の固視点を一定時間固視すると周辺に4つの点が表示された。更に遅延期間の後に固視点が消えると、これをゴー信号として一つの点へサツカードを行った。4つの点のうち2つを選びセットとし、試行ごとに交互に正解のターゲットとなるようにした。正しくサッカードし固視すると報酬を得た。4つのセットのルールを用意し、一定試行数繰り返すと指示なく別のルールに変更した。この課題中の行動を解析すると、試行錯誤により、数回の試行で新しいルールへシフトできることを見出すことが出来た。この課題遂行中に、前頭前野からの入力を受けている補足眼野から細胞活動を記録し解析した。サッカードに関連する細胞活動以外に、行なっている2つのサッカードのペア、ルールに選択的な細胞活動を示す補足眼野の細胞が見出された。さらに、特定のルールセットの特定のサッカードで活動を示す細胞も存在した。このような細胞舌以外に、その試行で正しくターゲットにサッカードしたか、否かで活動の異なる細胞が見出された。これらは、サッカードして、ターゲットを固視して、その色が変わる時期に一致して細胞活動が見られた。正解の時に見られる細胞活動には、どのルールセットで正解したかに依存する細胞があった。またエラーした時に増える細胞活動も、どのルールセットで行なっているときのエラーかという状況に依存したエラー関連活動が見出された。このような細胞活動から、補足眼野は、眼球運動のルールに従った眼球運動を行なう実行に関与する以外に、その試行の結果を反映したモニタリングに関連した活動もあり、ルールの内的な更新過程に大切な機能を果たしている可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ninokura Y, Mushiake H, Tanji J: "Representation of the temporal order of visual objects in the primate lateral prefrontal cortex"J.Neurophysiol. 89:. 2868-2873 (2003)
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[Publications] Ninokura Y, Mushiake H, Tanji J: "INTEGRATION OF TEMPORAL ORDER AND OBJECT INFORMATION IN THE MONKEY LATERAL PREFRONTL CORTEX"J.Neurophysiol. 91. 555-560 (2004)