2004 Fiscal Year Annual Research Report
電位依存性P型Ca^<2+>チャネル活性による関連受容体やチャネルの機能調節と小脳失調
Project/Area Number |
15500286
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Research Institution | Laboratory of Molecular Biology, Department of Synthetic Chemistry and Biological Chemistry, Graduate School of Engineering, Kyoto University |
Principal Investigator |
若森 実 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50222401)
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Keywords | 電位依存性 / チャネル / カルシウム / ATP / P2X / パッチクランプ |
Research Abstract |
運動失調を示すtottering(tg)、leaner(tg^<la>)、rolling Nagoya(tg^<rol>)マウスのP/Q型電位依存性Ca^<2+>チャネルのα_1サブユニットに変異が入っており、それぞれチャネル活性が低下していることが運動失調の原因であると我々は報告している(J Biol Chem 273:34857-34867,1998,J Neurosci 20:5654-5662,2000)。 本年度は、新たに見つかった運動失調を示すマウスの電位依存性Ca^<2+>チャネルの変異を電位依存性Ca^<2+>チャネルの副サブユニットであるβサブユニットを安定発現させたbaby hamster kidney(BHK)細胞に一過性に発現させ、変異によるチャネル機能の変化を電気生理学的に検討した。電流密度には変化が無かったが、活性化曲線と不活性化曲線が有意に過分極側に移動していた。これらの変化が運動失調とどう繋がるのかは病態マウスを手に入れて解析する必要がある。しかし、本年度中にこのマウスを入手することができなかった。このマウスを至急入手し小脳プルキンエ細胞を急性単離し本マウスのチャネル機能の解析を進めたい。 また、中枢神経系で神経伝達物質として働いていることが示唆されているATPの受容体の解析も行った。ATP受容体はイオンチャネル直結型のP2X受容体と7回膜貫通型受容体P2Yに分けられる。本研究ではP2X受容体が視床下部の弓状核に発現し陽イオンチャネルを形成し、電気生理学的及び薬理学的検討から受容体のタイプはP2X_2 homomultimer又はP2X_2/P2X_6 heteromultimerあることを明らかにし論文に投稿した。
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Research Products
(2 results)