2004 Fiscal Year Annual Research Report
Sarcolipin心筋過剰発現マウスの作成と心房筋特異的発現機序の解明
Project/Area Number |
15500288
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
南沢 享 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (40257332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 義弘 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40305470)
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Keywords | 遺伝子発現 / 心機能 / カルシウム / 転写活性 / トランスジェニックマウス / レチノイン酸 |
Research Abstract |
1)心筋特異的sarcolipin過剰発現トランスジェニックマウスの作成 心筋特異的sarcolipin過剰発現トランスジェニックマウスを作成し、心臓での表現型解析を行った。心エコー、心臓カテーテル法による心機能解析の結果、心筋特異的sarcolipin過剰発現トランスジェニックマウスの心機能は、正常マウスに比べて、有意に低下していた。心筋肥大等は認めなかったが、心肥大の分子マーカーである心房性利尿ホルモンmRNAの発現が心筋で増加しており、細胞レベルでの心筋のリモデリングを生じていることが示唆された。サルコリピンは筋小胞体でのカルシウムの再取り込みを抑制し、心機能を低下させることが示唆された。 2)sarcolipinプロモーター解析とその転写活性制御に関する研究 マウスsarcolipinプロモーター領域で、転写開始部位から2155塩基上流までをPCR法にてクローニングした。クローニングされたsarcolipinプロモーター領域を、段階的に短くしたプロモーター領域を、ルシフェラーゼレポーター遺伝子の上流に組み込んだコンストラクトを作成し、甲状腺ホルモンやレチノイン酸の転写活性に与える影響について検討した。その結果、マウスsarcolipinでは、転写開始部位から142塩基上流までのプロモーター領域で十分な転写活性があるが、47塩基上流まで短くすると転写活性は殆ど認められないことが判明した。また、甲状腺ホルモンやレチノイン酸はsarcolipin mRNA発現が減少させること、レチノイン酸に対する応答部位は、転写開始部位から326塩基より上流の領域に存在する可能性が示された。
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Research Products
(6 results)