2004 Fiscal Year Annual Research Report
ハイドロキシアパタイトマイクロパターンコーティングの骨形成促進効果
Project/Area Number |
15500316
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
根尾 昌志 京都大学, 医学研究科, 講師 (80311736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
八尾 健 京都大学, エネルギー科学研究所, 教授 (50115953)
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Keywords | アパタイト / マイクロパターン / バイオミメティック / コーティング / 骨芽細胞 / バイオアクティブ(生体活性) / 骨形成 |
Research Abstract |
ハイドロキシアパタイト(HA)のマイクロパターンコーティングが骨芽細胞の分化増殖に与える影響を検討した。予備実験に基づき、HAコーティング層の脱落を防止するため、グロー放電したポリエーテルスルフォン(PESF)を基板(1cm角)として用いることとした。グロー放電処理によりHAの接着性だけでなく、細胞の接着性も向上した。まずbiomimetic法を用いてHAを全面にコーティングした基板(HA基板)とコーティングしていない基板(PESF基板)上でのマウス骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)の接着性、形態、増殖、分化の違いを調べた。細胞培養開始直後、2日、7日の時点で基板を固定、脱水、乾燥させ、SEM観察を行った。結果は、極初期の段階においてHA基板に対する細胞接着性の向上を認めたが、細胞がconfluentになった状態での形態的な差異は認められなかった。細胞増殖の指標として総タンパク質量、分化の指標としてアルカリフォスファターゼ(ALP)を培養開始後7日、14日目の時点で測定した。結果として総タンパク質量はHA基板上で、逆にALP産生はPESF基板上で高値となった。次に50μm,100μmの平行線、dotからなるHAマイクロパターンを基板上に作成し同様の検討を行ったが、全面HA基板より優位な増殖、PESF基板より優位なALP産生の増加は認められなかった。そこで、個々の細胞より微細なマイクロパターンの影響を検討することとし、さらに微細なパターン(5μm,10μm,20μmの平行線、dot)を作成することになった。しかし、パターンが微細になった分、作成段階において1cm角の基板上に均一にコーティングすることがさらに困難となった。現在、新たなマスク素材を用いるなどパターン作成に試行錯誤している。
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