2004 Fiscal Year Annual Research Report
マウス遺伝子発現の光によるin vivoリアルタイム計測技術に関する研究
Project/Area Number |
15500322
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 正樹 東北工業大学, 工学部, 助教授 (90332981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 幹 東北工業大学, 工学部, 教授 (10085392)
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Keywords | 蛍光 / 遺伝子発現 / 画像 / 分光 / レポーター遺伝子 / 蛍光マーカー / 生物フォトン / 生体医用光学 |
Research Abstract |
ポストゲノム研究として,遺伝子機能やタンパク機能の生きた状態(in vivo)での解析が強く求められている。生物発光酵素や蛍光タンパクの遺伝子をレポーター遺伝子として組み込んだ,トランスジェニックマウスによる遺伝子発現の分析法が広く普及してきたが,その測定対象は組織切片や,細胞,あるいは開腹臓器やその表層に限られており,生体組織深部を対象とした計測はこれまでの技術では不可能である。われわれは,生きたままの生体を対象として生体に侵襲を与えることなく,その内部の遺伝子発現の動態を経皮的に観測する画像計測技術の研究開発を行ってきた。生体内の蛍光タンパクや蛍光マーカーを外から検出するための要素技術として,第1に生体組織の光散乱による空間分解能の劣化に対する改善と,第2に背景光雑音の原因となる生体組織自家蛍光の効果的な分離法に関する検討を行った。第1の課題に対しては,超音波-光相互作用を利用した内部蛍光の選択的検出法を開発し,これによる散乱体中における高分解画像検出法の検討を行った。その結果光散乱ゼラチンゲル中に蛍光物質が局在するファントム試料を用い,光散乱下において集束超音波の音場を2次元走査することにより,蛍光物質分布の画像計測が音場焦点サイズの解像度で検出可能であることを確認した。また第2の課題に対しては,ターゲット蛍光物質と自家蛍光のスペクトルパターンの相違を利用した分光画像計測法について検討を行った。昨年度試作した時間分解蛍光検出装置を用い,2次元画像の各ピクセルにおける蛍光スペクトルパターン分析法を開発し,実際の生体試料を用いて検討した結果,深さ20mmを超える厚さの筋肉組織下の蛍光物質の画像化が可能であるとの結論を得た。これらの技術は,遺伝子発現計測を目的とした生体組織内部における蛍光物質分布の非侵襲定量計測のための重要な要素技術となり得ることを確認した。
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Research Products
(3 results)