2003 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経疾患による手指感覚障害回復訓練・検査システムの開発とその臨床応用
Project/Area Number |
15500370
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
辻尾 昇三 鹿児島大学, 工学部, 教授 (40081252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
余 永 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (20284903)
川平 和美 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20117493)
田中 信行 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40041454)
下堂園 恵 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (30325782)
林 良太 鹿児島大学, 工学部, 講師 (40288949)
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Keywords | リハビリテーション医学 / 脳卒中 / 手指感覚障害 / 手指振動覚障害 / 手指触覚障害 / 刺激閾値 / 検査・訓練システム / リハビリテーション工学 |
Research Abstract |
脳卒中患者などの中枢神経疾患による手指感覚障害はそれ自体ADL、QOLにとって重要であるばかりでなく、上肢の運動機能および能力の回復に大きく影響する。しかし、手指感覚障害を回復させるための系統立った治療手段の検討は非常に少ない。本研究では、主として手指の触覚と振動覚とを取り上げ、刺激レベルの識別訓練・検査システムの開発を行なう。本システムの特徴は、手指の感覚障害回復訓練の過程を記録して、これを定量的に評価する機能を実現することである。 本年度は、システムのハードウエアーの製作と検査・訓練のためのソフトウエアーの構築に重点をおいた。 (1)手指触覚刺激装置の製作 触覚刺激用のSW知覚テスターA835-1から8種類のレベルの触針を選び、往復運動で刺激を与える装置を開発した。触針の交換はパソコンを使って自動的に行っている。 (2)手指振動刺激装置の製作 128Hzの周波数で、振幅を変化させて振動刺激を発生させる装置を、小型のバイブレーターを購入して作成した。 (3)ソフトウエアーの構築 刺激閾値(知覚できる最小レベルの刺激の強さ)を自動的に測定する方法を考案し、それをシステムに組み込んだ。検査および訓練のためのシーケンスを完成させた。 (4)性能評価 2回のテストにおける刺激閾値の測定値の相関係数が高く、閾値測定値の再現性、信頼性が十分高いことが判明した。 次年度は本システムの臨床応用での治療成績の検討を行い、自然回復ではない積極的なリハビリテーション訓練による感覚障害改善の促進効果を確認して、新しい手指感覚障害の回復訓練療法の発展につなげたい。
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Research Products
(2 results)