2003 Fiscal Year Annual Research Report
運動障害者におけるインスリン抵抗性の改善に対する全身持久力訓練の効果に関する検討
Project/Area Number |
15500380
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
間嶋 満 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70165702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧田 茂 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (40316708)
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Keywords | 運動障害 / インスリン抵抗性 / 75グラム経口糖負荷試験 / HOMA指数 / 高インスリン血症 / 高トリグリセリド血症 |
Research Abstract |
1.今年度の目的は、1)インスリン抵抗性を有する症例のインスリン抵抗性を3-4週の間隔で評価すること、2)この間に特別の全身持久力訓練を行わず、通常施行されるリハビリテーションの内容や通常の日常生活での身体活動量がインスリン抵抗性に及ぼす影響を検討することの2点である.今年度の結果は、J次年度度に施行予定である、3-4週間での全身持久力訓練がインスリン抵抗性に及ぼす効果を検討する際のコントロールとなる. 2.平成15年3月から平成16年2月までの間の入院または外来患者の中で、高トリグリセリド血症(150mg/dl以上)を有していた13例に対して75gr経口糖負荷試験を施行した.糖負荷前の血糖値と血漿インスリン値から算出されたHOMA指数(空腹時血糖値×空腹時血漿インスリン値÷405)と糖負荷後120分での血漿インスリン値(IRI-120)をインスリン抵抗性の指標として採用し、HOMA指数が1.73以上またはIRI-120が64mU/lをインスリン抵抗性有りと判定した.インスリン抵抗性有りと判定されたのは11例であった. 3.11例中、7例が脳梗塞、3例が脳出血、その他の2例はギランバレー症候群と頚椎症であった. 4.インスリン抵抗性有りと判定された11例を対象として、3-4週の間隔でHOMA指数の変化を検討した.この間には特別な全身持久力訓練は施行せず、入院患者では通常施行される理学療法(PT)と作業療法(OT)が実施され、外来患者ではそれまでの生活パターンを継続するように指示した. 5.約3-4週間の間隔で評価されたHOMA指数には、統計学的に有意の差は認められなかった. 6.今年度の結果から、運動障害者に対して通常施行されるPT/OTや日常生活での身体活動量は、3-4週間という短期間ではインスリン抵抗性に変化を及ぼさないことが示唆された.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 間嶋 満: "リハビリテーション医療の費用と効果-大学病院;埼玉医科大学"総合リハ. 31(6). 525-528 (2003)
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[Publications] 間嶋 満: "障害者と体力-脳卒中患者"総合リハ. 31(8). 725-728 (2003)
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[Publications] 間嶋 満: "リハビリテーション医学白書(共著)"医学書院. 6 (2003)