2005 Fiscal Year Annual Research Report
褥瘡発生メカニズム解明のための圧迫-せん断応力制御装置の開発と血流解析
Project/Area Number |
15500387
|
Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
米田 隆志 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (90011030)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 浩幸 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (40052881)
山本 紳一郎 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (30327762)
|
Keywords | 褥瘡 / 圧迫 / せん断応力 / 血流量 / 応力集中 |
Research Abstract |
褥瘡発生には圧迫が主因子として知られているが、近年はせん断応力も大きな影響を持つことが明らかになりつつある。そこで、本研究では、圧迫力とせん断応力のコントロールが可能で同時に血流量計測も可能な圧迫-せん断応力制御装置の開発を行い、開発した装置を用いて圧迫だけを単独に加えた場合と、圧迫とせん断力を同時に加えた場合の血流挙動を調べる実験を行った。 開発した装置は、人体腰部を仰臥位の状態で圧迫可能であるとともに、せん断応力発生のためのスライド運動機構を有するものである。この時の加えている圧迫力とせん断力はセンサにより計測可能であることからフィードバック制御することで、任意の圧迫・せん断力の発生可能な装置とした。また、圧迫中の血流量の計測も可能であり、褥瘡発生の要因である物理的圧迫に対する血流の阻害状況についての計測・評価が可能である。 本装置を用いて、生体への圧迫及びせん断応力を加えたときの血流挙動を計測する実験を健常者を対象に実施したところ、せん断力を加えることで明らかに血流状況が変化すること(圧迫解放後の充血反応が大きくなる)、圧迫を大きくするよりもせん断応力がより大きく血流に影響を及ぼすことを確認することができた。また、圧迫が小さい時にはせん断力を加えても血流に大きな影響を与えないことも明らかとなり、高い圧迫にせん断力が加わる状況が褥瘡発生に大きく関与していることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)