2005 Fiscal Year Annual Research Report
施設の建て替えに伴う福祉用具とユニットケアの導入が自立度と介護量に及ぼす影響
Project/Area Number |
15500397
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
齋藤 芳徳 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 助教授 (40330641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 正富 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 講師 (20341159)
太田 茂 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 教授 (10233123)
末光 茂 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (80235837)
武田 則昭 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (40274279)
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Keywords | 高齢者 / 調整式福祉用具 / ユニットケア / 特別養護老人ホーム / 自立度 / 介護量 |
Research Abstract |
本研究の目的は,特別養護老人ホームの建て替えに際して,調整式福祉用具とユニットケアの導入により,入居者の自立度とケアスタッフの介護量に及ぼす影響を科学的・客観的に評価して,ユニットケアを取り入れた施設計画における福祉用具のあり方に具体的な指針を提示することである。 本年度は,平成15年度〜16年度に実施した下記の調査結果の分析評価を行うとともに,ユニットケア導入前後の生活を比較分析し,研究成果報告書を作成した。本研究から得られた知見は,以下のとおりである。 1.体圧測定調査 調整式いす及び調整式車いすの導入による座位環境の改善効果が示された。 2.姿勢観察調査 調整式いす・調整式車いす及び調整式テーブルの導入による座位姿勢の多様化が見られた。 3.行動観察調査 居室外滞在時間の増加が確認された事例は,調整式車いす導入者に多くみられた。しかし,生活行為の多様化は見られなかった。 4.睡眠-覚醒調査 調整式車いす(自操式)導入者では,夜間の睡眠時間が増加する傾向がみられた。これらの事例では,居室外滞在時間の増加も確認され,生活リズム改善の可能性が示された。 5.身体活動量調査 個別対応福祉用具を導入しても介護労働量の負担は増えない可能性が示された。 6.ユニットケア導入前後の生活の比較分析 「多床室・従来型ケア」では,居室外滞在時間が増加しても生活行為にはあまり影響せず,「2床室・ユニットケア」では居室外滞在時間の増加に伴い,「睡眠-無為」が減少してその他の行為が増加する傾向が見られた。個別対応福祉用具の導入と個別のケアプログラムにより日中の体動活動数が大幅に増加した事例も見られ,「2床室・ユニットケア」の処遇体制における個別対応福祉用具導入の効果が示された。
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Research Products
(6 results)